PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
新規購読紹介キャンペーン
PR

ロゴセラピー 人間への限りない畏敬に基づく心理療法…エリーザベト・ルーカス著、草野智洋・徳永繁子訳

2024年10月28日 09時47分
ロゴセラピー 人間への限りない畏敬に基づく心理療法

ナチス・ドイツの強制収容所を生き延び『夜と霧』の著者としても知られるオーストリア出身の精神科医ヴィクトール・E・フランクルが創始した心理療法「ロゴセラピー」、その理論と実践について体系的に説いた教本の邦訳版だ。著者はフランクルの第一後継者で、ドイツに研究所を開設し実践家・指導者としてロゴセラピーの理論化と普及に注力するエリーザベト・ルーカス氏で、基礎概念から実践方法までを丁寧に解説する。

ロゴセラピーは、どんな過酷な状況にあっても人間には生きる意味(ロゴス)があるという思想を根底に、人間を身体・心理・精神の3次元で理解し、とくに精神領域へアプローチする点で従来の心理療法とは異なる。

ロゴセラピストは、主に対話を通じ問題を抱えた相談者を解決に導くサポートをする。技法としては、心因となる症状の引き金と距離を置き、その引き金を無効とする「逆説志向」、自分の弱さなどを脇に置き、自己の外側と精神的に関わる「過剰自己観察消去」、自分や他人に対してより健康的で倫理的に価値のある態度への変更を促す「態度変換」を挙げる。それらを基に具体例と図表を交え、睡眠障害、依存症、うつ病など心の病の対応を説く。心の悩み相談に乗る機会が多い宗教者には参考になる一冊だ。

定価3300円、新教出版社(電話03・3260・6148)刊。

運慶と鎌倉

運慶と鎌倉…神奈川県立金沢文庫・横須賀美術館編

2月10日

横須賀美術館の企画展「運慶展―運慶と三浦一族の信仰―」(2024年10月26日~12月22日)、神奈川県立金沢文庫の特別展「運慶―女人の作善と鎌倉幕府―」(25年2月2日…

またまたおうちで禅

またまたおうちで禅…花岡博芳著、川口澄子画

2月7日

本書は著者が「禅」の立場から、自らの学びと体験を通して確かめた仏教の教えを、現代人が生きたマニュアルとして日々の暮らしに生かし読み返せるよう書かれた「禅談」というべきもの…

国際理解には宗教がほぼ半分 外国ルーツの隣人を知るために

国際理解には宗教がほぼ半分 外国ルーツの隣人を知るために…三木英著

2月6日

名目上の所属にかかわらず、日本教ともいうべき同質性の強い宗教観を持つ多くの日本人には、ニューカマーの宗教の価値観は見えにくい。 定価2420円、法藏館(電話075・343…

破壊の限りを尽くす 入植者植民地主義の国(2月5日付)

社説2月7日

小欲知足の心 欲望追求から減速への転換(1月31日付)

社説2月5日

多文化共生時代 公教育における宗教(1月29日付)

社説1月31日
このエントリーをはてなブックマークに追加