PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
新規購読紹介キャンペーン
PR
第21回涙骨賞募集 墨跡つき仏像カレンダー2025

唐代の禅僧⑫ 法眼 唐代禅宗の変容と終焉…土屋太祐著

2024年11月27日 09時17分
唐代の禅僧⑫ 法眼 唐代禅宗の変容と終焉

師から弟子への不断の師資相承によって釈迦の仏法は国を越え世代を超えて伝えられ、今日に至っている。本シリーズは、中国の唐代に盛んとなった禅宗の祖師の中で、仏法の相続と家風の独自性において重要な位置を占める12人の禅僧を取り上げる。その12番目に登場する法眼文益は、晩唐から五代にかけて分派した禅宗五家の中で最も晩く成立した法眼宗の開祖とされている。

現在伝わる史料の中で、五家分類の原型となる考えを提起したのが法眼の著書『宗門十規論』であるという。法眼は当時の禅門に見られた弊風を10カ条にまとめ、一つ一つに批判を加えた。円熟期に入った禅門を覆う綱紀の弛緩への批判があったと指摘している。

師から弟子への相承は、家風の多様化をもたらした。法系の違いが思想や実践方法の違いとして拡散してゆく現実を克服するために、禅を貫く根本原理を世に示す意志を持って法眼の『十規論』が書かれていることを著者は丁寧に論じている。

法眼の後継者たちの活躍は、後に法眼宗と呼ばれる一派を形成する。だが法眼とその弟子たちは法系上の祖父・玄沙師備から伝わる系譜を重視した。本書においても、著者は法眼に至るまでの禅門の状況と思想史的意義に多くの筆を割いている。

定価4180円、臨川書店(電話075・721・7111)刊。

佛心奉造 大佛師今村九十九作品集

佛心奉造 大佛師今村九十九作品集…今村九十九著

11月29日

真言律宗総本山西大寺から大佛師号を拝受した今村九十九氏(京都市左京区)が、仏師生活60年を目前に集大成として刊行した作品集。「表現や制作技法が、後進の造仏活動の一助となる…

師子王 第一号 田中智學の思想と現代

師子王 第一号 田中智學の思想と現代…真世界文化研究会編

11月28日

田中智學(1861~1939)が創立した「国柱会」をはじめ、その思想を受け継いで活動する「立正教団」「立憲養正会」の智學門下3団体が今年2月11日に再結集し、真世界文化研…

宗教と政治の戦後史 統一教会・日本会議・創価学会の研究

宗教と政治の戦後史 統一教会・日本会議・創価学会の研究…櫻井義秀著

11月25日

安倍晋三・元総理の銃撃事件以後、我が国では「宗教と政治」の問題が特に注目を集めている。政教分離が政治的に問われるのは今に始まったことではないが、保守系政治家の旧統一教会と…

リンカーンとトランプ ネットが誘う危うい選択(12月4日付)

社説12月6日

COP29が示す分断 気候正義の担い手の宗教(11月29日付)

社説12月4日

ガザ停戦決議 問われる米国の姿勢(11月27日付)

社説11月29日
このエントリーをはてなブックマークに追加