笑顔を検知すると手指消毒 マイネム

笑顔を検知すると除菌液が出てくる一風変わった消毒装置「エミーウォッシュ」=写真=が寺院に設置され、反響を集めている。浄土真宗東本願寺派緑泉寺(東京都台東区)が昨年秋に導入した。
端末にはマスクの上からでも人の笑顔を判別できる顔認証システムを搭載し、口角を上げるなどして笑顔を作ると端末が青く光り、手指用の除菌液を噴出する。
同寺の青江覚峰住職は「穏やかな笑顔をつくるという点が、仏教の『和顔施』に通じる。笑顔を作って人を幸せにすることがコロナ禍の不安に代われば」と話す。
利用回数が増えれば、公共施設の感染症対策に役立つ。端末内で笑顔の認証回数を記録しており、1回の笑顔で0・5円分を積み立てている。各所に設置されている端末から5万円分の記録が集まると、教育機関に1台無償設置を行う。
利用登録料に当たる「お世話がかり」への費用が1万円、350回分の除菌液を毎月1本配送する利用料が年間4万2千円と除菌装置としては高額だが、笑顔を集めて感染症対策に貢献するコンセプトに共感した宿泊施設や自治体などが導入を進めている。
この商品を展開するマイネム(同港区)の末吉隆彦・代表取締役は、大手電機メーカーでデジタルカメラなどに搭載される笑顔検出機能の応用研究開発の経歴を持つ。エミーウォッシュには「ほほ笑み」に加え、経済(エコノミー)を循環させるという意味を込めた。
末吉氏は「笑顔と同時にお金も回ることが重要。笑顔の循環経済によって社会課題を解決していきたい」としている。
販売代理店から購入可能。詳しくはエミーウォッシュ公式サイトへ。