文字のデザイン重視して扁額製造を受注 花田文栄堂
看板製造の花田文栄堂(東京都文京区)は1954年創業。木彫りや金文字など伝統技術を用いた看板=写真=が高く評価されている。
同社の看板は受注生産で、木材、金属、FRP(繊維強化プラスチック)など幅広い材質を扱う。特に文字を純金箔で仕上げる木製金文字看板は高い技術が求められるもので、対応できる業者は全国で数えるほどしかない。
公害や大気汚染が問題になってきたことから、伝統的な技法を守りつつ、割れや腐敗を防ぐためのコーティングや塗料などに最先端の技術も取り入れる。
創業当時から寺院の扁額を手掛ける。当初は文京区内の寺院が中心だったが、その高い技術が評判を呼び、現在では全国各地の寺院の扁額製作を受注している。
扁額を製作するに当たって特に重視するのは文字のデザイン。代表取締役の花田保郎氏は「お寺の方は文字にこだわりを持っていることが多い。毛筆でいただいた字を彫刻で再現するときは、元の字を厳密に生かすように心掛けている」と語る。
字体や形質をそのまま再現することもでき、伝統ある扁額のデザインを大切にしたいというニーズに応える。
納期は材質や大きさによって前後するが、2週間から2カ月が目安。クライアントの予算に合わせたプランを提示することも可能だ。問い合わせは同社=電話03(3941)7995。