3年ぶりに会員ら集う総会 日本伝統建築技術保存会
日本伝統建築技術保存会(日伝建)は5月22日、2022年度通常総会を広島県尾道市で開いた。コロナ禍で過去2年は書類総会として行われ、会員が集う総会は3年ぶり。
総会の中で鳥羽瀬公二会長は、日伝建が20年12月、ユネスコ無形文化遺産「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」の建造物木工の分野に登録されたことに言及。
「延期になっていた登録記念式典が昨年11月に行われ、登録証が伝達された。これを機会に会員の皆さんにそれぞれの地元自治体に広くアピールしてもらい、文化財保護への理解と認識、そしてそれを維持するために不可欠な職人の技の大切さを訴えてもらえれば」と話した=写真。
文化庁文化資源活用課の結城啓司氏や文化財建造物保存技術協会の稲葉敦常務理事らが来賓祝辞を述べ、21年度事業報告・決算承認、22年度事業計画・予算の各議案が満場一致で了承された。
総会終了後、日伝建特別会員の三浦正幸・広島大名誉教授と、文化財建造物保存技術協会の園田誠嗣氏が講演した。
参加者は翌23日、文化財建造物保存技術協会技術職員の後藤沙妃氏らの解説で、尾道市の常称寺本堂(重要文化財)保存修理工事現場や重文・西郷寺本堂、国宝・浄土寺本堂などを見学した。