伝承の木沓、初公開
2022年5月2日 10時03分
牛尾山中腹にある本山修験宗法厳寺(京都市山科区音羽南谷)でこのほど、奈良時代の行叡仙人の持ち物と伝わる木沓が初公開された=写真。開基延鎮法師が同地で出会った行叡仙人から寺を建立するよう言われて立ち去った際に残していったものだという。
同寺に残る「牛尾山縁起和讃」には延鎮法師が行叡仙人と出会うくだりがある。大和国小島寺の延鎮が夢告を受けて牛尾山と峰続きの音羽山を訪れると行叡仙人がいた。行叡仙人は同地が観音浄土であり、精舎を建てて仏像を安置し、祈願し続けるよう告げて天に上った。驚くばかりの延鎮の手に残ったのが片方の木沓だったと伝わる。(詳細は2022年4月27日号をご覧ください。中外日報購読申し込み)