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子の親への思い

〈コラム〉風鐸2019年2月19日 16時25分

子ども食堂を運営する僧侶は、訪れる子らの家庭の窮状が心配だ。服は洗濯されておらず、合わない靴を履いている。「ネグレクトや夫の暴力で離婚した母子家庭も多く、あおりを子供が受けている」◆しかしスタッフが不用意に家庭の事情に非難がましいことを言うと子供は猛反発する。貧困対策を連想させる「子ども食堂」の呼称も「うちは貧乏じゃない」との子供の声で「まんまる広場」に改めた。料理が余ると、家で満足に食べさせられていない子に限って「母さんに」と持ち帰るという◆食事をする女子中学生が「ここへ来たらうちが助かっていい」と話し、「でも、お母さんは病気がいっぱいあるから黙って家を出てくる」と悲しそうに打ち明けるのには胸が痛んだ◆虐待から保護された子供を育てているキリスト教系児童養護施設では、最も信頼すべき親から凄惨な暴力を受けた子が大人に拒絶反応を見せる。だがその子らも親に対しては心を寄せ、面会日を楽しみにする。親から無視されることによる「愛着障害」の裏返しだろうか◆施設の理事長は「ここでは、生まれてきてくれただけでありがとうなので、どんなばかなことをしても無条件で受け入れます」。しつけなどされたことのない子らを見守る僧侶も「居場所なのですから、まず安らいでほしい」と語る。最も小さくされた存在に寄り添う宗教者がそこにいる。(北村敏泰)

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