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ゲゲゲの過ち

〈コラム〉風鐸2019年6月3日 16時16分

先頃没後5年を迎えたハンセン病国賠訴訟原告団長、社会活動家で詩人の谺雄二さんは、故水木しげる氏の漫画『ゲゲゲの鬼太郎』の大ファンだったという。しかし、死して「目玉おやじ」となって鬼太郎を支える父親が1969年に刊行された初期の版で「らい病」と表現されている◆しかも以降かなりの期間の版で「不治の病」とされ、全身が溶ける恐ろしい病気のように描かれている。原因菌が発見されて戦後に特効薬も輸入され、完治する病気となりつつある時期から言えば明らかな誤り◆当時も世間に根強い誤解と偏見から作者も自由ではなかったことになるが、谺さんは偏見は批判しつつも抑圧された妖怪への水木氏の愛情、鬼太郎たちの自由奔放な生き方に賛辞を送った。間違いはした、だが後に人権や平和を訴えた良心の漫画家を頭から否定することをしないのは、82歳で亡くなるまで元患者の人権擁護に闘い続けた谺さんの心の広さだろう◆真の人間性回復の運動はそのように深い。鉄腕アトムが原子炉を動力とし、きょうだいが「ウラン」や「コバルト」だからといって、制作当時の「夢の原子力」神話に影響された手塚治虫氏を排斥するならあまりに単純ではないか◆間違いは誰にもある。それに気付き、良い方向に正すことに意識を向けるのが大事だ。過去の過ちを反省せずに「新しい時代」を言いたてるだけではいけないが。(北村敏泰)

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