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呪いは解けるか

〈コラム〉風鐸2020年7月13日 09時19分

箱舟の物語で有名なノアには、3人の息子がいた。セム、ヤペテ、ハムという。『旧約聖書』創世記によると、彼らは洪水によって清められた世界で諸民族の祖となる。セムはユダヤ人の、ヤペテは非ユダヤ人の、ハムはアフリカ大陸における民族の祖先とされる◆ある日、ノアはぶどう酒を飲んで寝入ってしまう。裸であった。その姿を見たハムは、セムとヤペテに告げた。2人は裸形の父を見ぬよう目を背けたまま近付くと、父の体に着る物を掛けた◆目覚めたノアはいきさつを聞くと、セムとヤペテを祝福したのに対し、ハムには呪いの言葉をかけた。ハムの子孫はしもべとしてきょうだいの子孫に仕えよ、と。「ノアの呪い」「ハムの呪い」などと呼ばれる挿話である◆米国には歴史上、黒人はハムの子孫であり、黒人が白人から虐げられるのは神の意思であるかのように主張する人々がいたという。一部の白人至上主義者や人種差別主義者は、創世記を曲解することによって、奴隷制度や人種差別を正当化してきた◆その米国では、黒人男性が白人警官に暴行され死亡した事件をきっかけとして、全米規模の抗議活動が続く。11月に迫る大統領選では、人種差別問題や警察改革が争点の一つに浮上しつつある。幾度となく繰り返されてきた人種間の対立は、根の深い問題である。呪いが解かれる日は訪れるのだろうか。(三輪万明)

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