PR
購読試読
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
第16回涙骨賞〈選考委員選評〉
PR
お知らせ 墨跡つき仏像カレンダー2020

虎より怖い政治

〈コラム〉風鐸2020年7月20日 10時11分

知人の大学教授の体験談。数年前、中国から日本に帰国する際、北京の空港の出国審査で別室に呼ばれた。公安と思しき係官は旅券を見ながら「あなたはたびたび我が国に来ているが、目的は何か」。考古学が専門の教授は中国の文化財研究と語学研さんのため休みを利用して年に数回訪中していた◆突然の詰問に戸惑いながらも正直に答えたせいか、短時間で解放されたが、スパイ容疑で日本人の拘束が相次いだ頃だ。「どうして自分が目を付けられたのか。もう怖くて中国には行けない」。中国好きの教授の顔が苦渋でゆがんだ◆香港が揺れている。中国特別行政区として返還後50年間は「一国二制度」を保障するという国際約束は香港国家安全維持法施行でほごにされた。戦前日本の治安維持法を彷彿とさせる同法では「香港独立」の旗を所持しただけで逮捕される。言論・表現の自由は骨抜きにされた◆『礼記』の故事が浮かぶ。孔子がある国の墓前で泣く老女を見かけた。理由を聞くと、老女は父も夫も息子も虎に食い殺されたという。「なぜそんな危ない土地から逃げないのか」と問う孔子に老女は「ここは虎はいても苛政(圧政)ではないから」と答えた◆「苛政は虎よりも猛し」の由来だが、香港には大陸の苛政から逃れてきた人々が多いと聞く。自由と民主を求める若者たちが苛政から逃れる手助けができない自らが歯がゆい。(士竪俊一郎)

マスク禍

8月3日

コロナ禍が長く続き、お寺の法要でもマスク着用が普通になってきた。読経する僧侶も参列する信者も、梅雨で湿度の高い中、互いを思いやって息苦しさを我慢している。町を歩いていても…

「中枢」と「洗脳」

7月28日

米映画の典型を見た。社会の中枢を握った邪悪な者が支配のため情報操作などでひそかに市民を“洗脳”する。彼らはあるいは吸血鬼あるいはゾンビに改造され“善良な市民”を害する。「…

呪いは解けるか

7月13日

箱舟の物語で有名なノアには、3人の息子がいた。セム、ヤペテ、ハムという。『旧約聖書』創世記によると、彼らは洪水によって清められた世界で諸民族の祖となる。セムはユダヤ人の、…

どこに希望があるか 核軍事体制とコロナ後の世界

社説7月31日

愛国心の悪用 共生に逆らう動き警戒を

社説7月29日

やまゆり園事件4年 社会に広がる優生思想

社説7月22日
お知らせ
このエントリーをはてなブックマークに追加