PR
購読試読
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
中外日報宗教文化講座2021
PR
中外日報宗教文化講座2021

負けました

〈コラム〉風鐸2020年11月24日 09時47分

子どもの頃、町の将棋教室で最初に指導されたのが、対局を始める前の「お願いします」、負けたときの「負けました」、対局後の「ありがとうございました」をきちんと言うことだった。特に「負けました」は、はっきり言うようしつけられ、そうすることで強くなると教えられた◆負けましたと口にするのは思う以上に難しい。自分の負けを認めにくいのはもちろん、将棋以外で言う場面がほとんどないから舌になじんでいない◆小さな声になったり、ごにょごにょと口ごもってしまったりすることもあった。将棋教室の先生は礼儀だけでなく、現実を受け入れられない弱い心を戒めてくれていたのだと今になって思う◆先日投票が行われた米大統領選で、トランプ大統領は敗北宣言をせず法廷闘争を続ける構えだという。郵便投票で不正があったと主張するが、世論の支持は広がっていないと報じられる。トランプ氏の姿勢が悪あがきと映っているのかもしれない◆自分に不利な事実と正面から向き合うことは容易でない。それだけに仏教では、「正見」を八正道の第一に掲げるのだろう。トランプ氏に仏教を説いても馬の耳に念仏かもしれないが、我々も生きていれば厳しい現実に直面する。事実を正しく見て受け入れ、潔く「負けました」と口にする勇気を持つことが、新たな希望へ踏み出す一歩になるのではなかろうか。(有吉英治)

ラジオと新聞

4月5日

携帯電話の普及に伴い一般世帯での固定電話保有率が減少している。かつて街角に林立していた公衆電話を見掛けることもほとんどない。茶の間で父親が朝刊を広げる風景はすでに過去のも…

紫色の雲

3月30日

日本で最初の往生伝は10世紀後半の『日本往生極楽記』である。著者の慶滋保胤は文人官僚で大内記を務め、出家して寂心と名乗り、内記聖人などと呼ばれた◆同書に倣って『続本朝往生…

脱炭素

3月22日

「アメリカ・イズ・バック」(米国は帰ってきた)――バイデン大統領の宣言に合わせ、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」にアメリカが2月、正式復帰した。温暖化を「でっちあ…

聖徳太子御聖諱 国際化時代の和を訴える

社説4月9日

釈尊の降誕を寿ぐ 憂いなく安穏であること

社説4月7日

延期が適切 コロナ下のオリンピック

社説4月2日
お知らせ
このエントリーをはてなブックマークに追加