PR
購読試読
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
中外日報宗教文化講座2021
PR
中外日報宗教文化講座2021

豚の顔持つヒトラー

〈コラム〉風鐸2020年12月1日 18時35分

ゲノム編集技術「クリスパー・キャス9」を開発した欧米の女性研究者2人が今年のノーベル化学賞に輝いた。「生命科学に革命的なインパクトを与えた」と評価され、様々な分野への応用が期待されている◆ゲノムは生物のDNAに書き込まれた全遺伝情報を指し、「生命の設計図」と称される。ゲノム編集は特定の遺伝子を狙った場所で切断し、遺伝情報を人為的に改変する技術だ。低コストで簡便なクリスパー・キャス9が8年前に登場し、編集効率が飛躍的に高まったという◆既に国内でも健康促進効果のあるトマトや肉厚のマダイなどが開発された。世界で猛威を振るう新型コロナウイルスの検査薬への応用も進んでいるという◆一方で技術の安易な利用がもたらす倫理的な課題も以前から指摘されている。特にヒトの細胞のゲノム編集は命の選別や優生思想にもつながりかねない重大な問題をはらむ。一昨年、中国の研究者がエイズウイルスに感染しないよう遺伝子を改変したヒトの受精卵から双子が生まれたと発表し、世界中から非難を浴びた◆受賞者の一人、ジェニファー・ダウドナ米カリフォルニア大教授は著書の中で技術の悪用に警鐘を鳴らす。「豚の顔を持つヒトラーは私にこう語りかけた。『君の開発した素晴らしい技術の利用法を知りたい』。クリスパーは核兵器の轍を踏むのか……社会を巻き込んだ議論が必要だ」(飯川道弘)

ラジオと新聞

4月5日

携帯電話の普及に伴い一般世帯での固定電話保有率が減少している。かつて街角に林立していた公衆電話を見掛けることもほとんどない。茶の間で父親が朝刊を広げる風景はすでに過去のも…

紫色の雲

3月30日

日本で最初の往生伝は10世紀後半の『日本往生極楽記』である。著者の慶滋保胤は文人官僚で大内記を務め、出家して寂心と名乗り、内記聖人などと呼ばれた◆同書に倣って『続本朝往生…

脱炭素

3月22日

「アメリカ・イズ・バック」(米国は帰ってきた)――バイデン大統領の宣言に合わせ、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」にアメリカが2月、正式復帰した。温暖化を「でっちあ…

聖徳太子御聖諱 国際化時代の和を訴える

社説4月9日

釈尊の降誕を寿ぐ 憂いなく安穏であること

社説4月7日

延期が適切 コロナ下のオリンピック

社説4月2日
お知らせ
このエントリーをはてなブックマークに追加