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中外日報宗教文化講座2021
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独裁者の国葬

〈コラム〉風鐸2021年3月2日 09時37分

花々に囲まれた遺体に最後の別れを告げる大群衆が列を成す。涙を拭う女性たち、物珍しそうにのぞく労働者、険しい顔つきの軍人も。旧ソ連の最高指導者スターリンの国葬を記録したドキュメンタリー映画の一場面だ◆1953年3月5日、29年間君臨した独裁者が死去した。ベラルーシ出身のセルゲイ・ロズニツァ監督は、200人ものカメラマンを動員しながら公開されなかった幻の大作「偉大なる別れ」の原フィルムを発掘し、2時間超に再編集した。ベネチア国際映画祭の出品作で日本初公開というので見に行った◆映画は死去を伝えるラジオ放送に聞き入る民衆を映す。モスクワから中央アジア・極東まで全土で頭を垂れ、沈痛な表情の人々には第2次世界大戦を勝利に導いた指導者を失った悲しみが浮かぶ。銅像に追悼の花輪をささげる大集団もそうだ。演出とは思えない真実さが感じられた◆スターリンは極端な個人崇拝で批判者を容赦なく粛清したことが死後明らかにされ、映画は最後に「粛清・迫害の死者220万人、餓死者1200万人」とあった◆スターリニズムといえば圧政の代名詞とされるが、現代ロシアではスターリン時代に郷愁を感じ、評価する人々がいるという。世界にはなお強権国家が幾つもあり、「強いリーダー」を求める世論は少なくない。なぜだろう。暗い映画館で考え込んだ。(士竪俊一郎)

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