PR
購読試読
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
中外日報宗教文化講座2021
PR
中外日報宗教文化講座2021

現代人の脆弱性

〈コラム〉風鐸2021年5月31日 11時05分

自然環境に適応して生存してきた人間は、見えない形で環境の変化による様々な影響を心と体に受けてきたと考えられる◆インターネットの普及や間接的なコミュニケーション、スキンシップの減少など生活様式の変化が私たちの社会活動や生活文化に与える影響だけでなく、人間の感性や理性に及ぼす影響についても注意深く観察しておく必要がある◆ゴリラ研究の第一人者である人類学者の山極壽一氏は人間社会が「サル化」しているのではないかと指摘し、現代社会への危機感を表明している。類人猿であるゴリラやチンパンジーとサルとの違いを示して現代人のサル化を憂慮したものだ◆人間はゴリラやチンパンジーと同じ類人猿の仲間であってサルの仲間ではない。相手に寄り添い助けたいと思う同情は、類人猿にあってサルにはない。強いサルはエサを独占して弱いサルに分けたりしないのに対し、チンパンジーやその仲間のボノボは強いものが弱いものにエサを分配する。その結果、人間と同じように車座になって同じ物を食べる光景が生まれるという◆集団活動や社会的な複雑性への対応に現代人の脆弱性が見られ、その原因がインターネットと個食にあると山極氏は考える。高度な利便性を得た半面、自己のアイデンティティーを示しながらコミュニケーションを図る共感力や信頼関係が希薄化しているということだ。(形山俊彦)

我慢は禁物

6月8日

葷酒山門に入るを許さず。禅宗のお寺の門前でしばしば、「不許葷酒入山門」と書かれた石標を見掛ける。「葷」はネギやニラ、ニンニクなど香りの強い野菜のこと。これらと酒は、修行を…

哲学者の神

5月24日

哲学者スピノザは「神に対する知的愛」を人間の至福の状態と考えた。ここに宗教的な深みを見る人は「神に酔える人」というスピノザ像に共感するだろう◆一方で、ユダヤ・キリスト教の…

新型出生前検査

5月18日

医師が妊婦に「情報を積極的に知らせる必要はない」とした厚生労働省の方針が22年ぶりに転換される。妊婦の血液からダウン症など胎児の染色体異常を調べる新型出生前検査について、…

コロナで相談急増 自死念慮者支える現場

社説6月11日

時の記念日 時間を尊び、守り、活かせ

社説6月9日

宗教施設の存続問題 法人解散も念頭に

社説6月4日
お知らせ
このエントリーをはてなブックマークに追加