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第18回「涙骨賞」を募集
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中外日報宗教文化講座2021 第18回「涙骨賞」を募集

罪悪感

〈コラム〉風鐸2021年7月12日 09時15分

テレビなどで耳にするたびに違和感を持つ言葉がある。若い女性が語る「罪悪感」がそれだ。文字面は倫理的だが、語り方は軽い。お菓子などカロリーの高い物を食べる時、太る恐怖と食欲の葛藤を表現していることが多い◆「罪悪」を感じる背景には何らかの守るべき価値がある。望ましい体形を維持する理想へ向けて頑張る自己の決意を裏切ることが「罪悪感」につながるわけだ◆誰かが気の利いた言い回しとして使い始めたのが広まったのだろう。罪悪感とは大げさな、などと目の色を変えて論じるほどのことはないかもしれない◆スイーツを食べて感じる罪悪感は私事の範囲だが、社会で共有されてきた価値、理念に対する裏切りの罪は重い。「アルマゲドンでもない限り、東京オリンピックは開催する」というIOC幹部の発言などはまさにそれだ。近代オリンピックの理念とされてきたものを、自ら否定するとしか言いようがない。「罪悪感」もなく発せられた発言から、IOCとその周辺の体質が想像できる。カルト的オリンピック至上主義には共鳴できない◆国や社会を支える根本的価値を揺るがす行動が私利私欲によって行われているのをしばしば目にする。潔白を主張する権力者がお菓子を食べる少女たちのように「罪悪感」を白状するのは想像しにくいが、「罪悪感」のかけらも見えない姿は背筋が寒くなる。(津村恵史)

抵抗を示す指

7月19日

内なる意思を表す方法は言葉だけではない。全身を使った表現もあれば顔の表情や声音で心の動きを伝えることもできる。時には小さなしぐさが国家への抵抗の印となる◆タイやミャンマー…

東西本願寺の違い

7月5日

浄土真宗の教えに、罪悪深重の凡夫たる自覚という「機の深信」と、衆生救済の阿弥陀仏の本願という「法の深信」からなる「二種深信」という考え方があり、大谷派は機の深信、本願寺派…

理想が先

7月2日

「世界を救う」――。真偽はともかく、これが実業家イーロン・マスク氏の願いだという。ご存じの通りマスク氏は様々な事業を起こし、スペースXは民間企業で初めて有人宇宙飛行を成功…

コロナ禍の死者を悼む 悲しみを共にする場が必要

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多様化する葬祭 問うべきは宗学上の意味

社説7月16日

道心堅固の教え 現代の修行の亀鑑

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