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経年美化

〈コラム〉風鐸2021年8月23日 09時12分

「経年美化」という言葉を時々目にするようになった。経年劣化とは逆に、年を経るごとに美しくなっていくことを言う。筆者が最初にこの言葉を聞いたのは、ペルシャ絨毯に関してだった。床の上の芸術品とも称されるペルシャ絨毯は、踏まれると色に深みが増し独特の風合いが生まれる◆昨年亡くなった俳優・三浦春馬さんは、愛用の岩手漆器をテレビ番組で紹介し「徐々に色落ちしていく経年美化を楽しめるのが漆の良さ」と語った。これが多くの人の心に響いたようで、幅広い世代に経年美化という言葉が浸透した◆年月を経たものを劣化と見るか美化と見るかは、個々人の受け止め方次第だ。古い物の良さに目を向けようとする人が増えるのは好ましい。大量消費からSDGsへと、時代の潮流も変わりつつある◆寺社では建物でも什物でも、彩色が剝げたり、すすで黒ずんだりしている方がありがたく思えるものだ。経てきた年月の分、信者が手を合わせてきた重みが感じられるからだろうか◆むろんただ漫然と年月を経れば美しくなるというわけではない。使うことで生まれる美しさは、しまいっ放しでは出てこないし、乱雑に扱っていたら壊れてしまう。日々踏まれることで魅力を増していくペルシャ絨毯のように、私たちもその日なすべき仕事を丁寧にし、自分の役割が果たせるだけの学びを心掛けていきたいと思う。(有吉英治)

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