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第18回「涙骨賞」を募集 翠雲堂

ムクドリのねぐら

〈コラム〉風鐸2021年11月15日 10時26分

京都駅の八条口近くにクスノキの巨木が立っていた。駅周辺の景観に緑を添える植樹としてなじんでいたが、これが人間にとって迷惑な事態を招いた。日暮れ時になるとムクドリの大群が押し寄せ、生い茂った枝の中で羽ばたきながら鋭い鳴き声を一斉に響かせた。大量のフンが道路に点々と染みを付けた◆鳥たちはじっとしていることがなく、飛び立って円陣を形成しながら空中を旋回したかと思うと一気に降りてきて茂みの中で鳴き続けた。一帯は騒然とした様相を呈し、駅を利用する人々を驚かすのが毎夕繰り返される光景だった◆ムクドリの生態を調べると「繁殖期は巣で寝るが、ヒナが巣立つと親子ともに集まって群れを成すようになり、夜は一カ所でねぐらを形成する」とある。「ねぐらには10㌔以上の範囲から集まり、冬は数万羽の大群となることもある」というから、強い生命力を感じさせる鳥である◆ある日、巨木の根元にトラックが横付けされ、数人の男たちがクスノキを根こそぎ切り倒した。一日にしてムクドリはねぐらを失い、駅前から姿を消した。遠方からの飛来なら、またどこかに新しいねぐらを見つけるのだろう。それにしてもあの大群はどこへ行ったのか――◆人間とムクドリの知恵比べは、ひとまず人間の実力行使がムクドリを制して決着した。これがヒトと生き物との共生・共存の現実である。(形山俊彦)

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