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生涯学習と癒やしの場 お寺通じて支え合いを

東京都台東区・浄土宗真行院 飯島聡子さん

各自持ち寄ったトイレットペーパーの芯を使って壁飾りのアート作品を作った。右奥が聡子さん 各自持ち寄ったトイレットペーパーの芯を使って壁飾りのアート作品を作った。右奥が聡子さん

東京都台東区・浄土宗真行院の飯島政明住職(55)の妻・聡子さん(55)は毎週金曜日午前10時から、地域の人々に生涯学習と癒やしの場を提供している。

お寺を「地域で気軽に学習できる場」「日常生活の困りごとや介護相談ができる場」、さらに「認知症予防や心を整える場」として位置付け、写経や写仏塗り絵、匂い袋作り、健康チェックとウオーキング、地元・蔵前周辺の昔と今の変化を地図で確認する会などを企画。「寺端」と名付けたこの催しには、毎回60~80代の地域の人々が10人ほど参加している。

聡子さんはもともと中学校の社会科教師。その経験を生かし、5年前に千葉から東京・蔵前へ転居した時に地域活動をやりたいと思った。「お寺は“地域資源”といわれる。誰でも出入りできるお寺にしたい」と語る。

「真行院の檀家の多くは戦時中、遠方に疎開して近くにいない。地域の人々にとって身近なお寺になりたいと思った」

東京の下町である蔵前は高齢化が進み、身内を亡くして悲しみに沈む人がいる一方、子どもも多く、子育てに悩む若い母親もいる。聡子さんはそうした様々な悩みに寄り添わなくてはと、「臨床仏教師」の研修を受けた。全国青少年教化協議会が始めた資格認定制度の第1期として100人以上が受講。座学やワークショップ、実践研修、最終考査を経て合格した6人のうち、女性で唯一の合格者となった。

臨床仏教師は終末医療など病院で活躍する例が多いが、聡子さんの場合は寺庭婦人の立場上なかなか寺を空けられないため、寺でできることを考えた。その結果、「こころの相談室」という傾聴活動のほか、気軽に参加できる生涯学習イベントの寺端を企画した。

寺端では、次回の催しの内容をあえて告知しない。「内容によって来るかどうかを決めるのではなく、まずここに来てもらうことが大事なので、告知はしません」

寺端を開いて間もなく、連れ合いを亡くした高齢者の家族から相談を受けた。家にこもりがちだと認知症になるかもしれないので、本人を参加させてもいいかと言う。こうした場を設けることで少しでも地域の人々に貢献できればと考えていたが、手応えを感じ始めている。

「今後は、子どもから高齢者まで全世代にわたって支え合える場を設ける仕組みづくりをしたい」と話す。

(斎藤祐一)

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