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子供ら真ん丸笑顔に 食事提供、裏方務める

高松市・浄土宗浄願寺 上野忠昭副住職
子供たちでにぎわう「しうんまんまる広場」。上野副住職は裏方だ(一部画像処理しています) 子供たちでにぎわう「しうんまんまる広場」。上野副住職は裏方だ(一部画像処理しています)

高松市・浄土宗浄願寺の上野忠昭副住職(62)は檀務に加え、地区の社会福祉協議会会長、教誨師、民生委員など福祉関係の仕事が多い。中でも成果が目覚ましいのが2016年8月に始めた「しうんまんまる広場」だ。近くの小学校廃校舎で毎月2回、夏休みは毎週日曜日の夕方に開くいわゆる「子ども食堂」で、ボランティアらが作った食事を中学生を中心とした子供らに提供する。

教育者で元々は市の学習支援教室の運営に携わり、対象となる生活保護家庭の子らの実態にがくぜんとしたのが契機。教室のおやつタイムが参加の大きな動機となっていることから、全国の寺院にネットワークが広がる「おてらおやつクラブ」活動の導入を市仏教会に呼び掛けた。

地域の子育て支援団体と連携する中でスクールソーシャルワーカーらとつながりができ、市から年間30万円の助成を取り付けて食堂がスタート。当初は反応が未知だったが、困っている家庭に声を掛け、参加は定員の15人近くに。常連も5、6人おり、メニューも豊富になった。

開催日、スタッフ十数人が午後3時から調理を始める。卓上にハンバーグ、スパゲティなどごちそうが並ぶ5時頃には男女十数人で大にぎわい。「うまいっ!」と顔をほころばせ、甲高い声でおしゃべりしながら食べている。幼い妹と来た中3の女子は「ここで友達もできたし、遊べるからうれしい」とほほ笑む。

上野副住職は設営や資金集めなど裏方に徹するが、「困っている家庭の子や虐待、ネグレクトがほとんど。家に布団がなく服のまま寝ている子もいます。夫の暴力などで離婚した母親が多く、あおりを子供が受けている」と表情を曇らせる。「居場所なのだからまず受け入れ、行儀が悪くても頭ごなしには叱りません」とも。「うちは貧乏じゃない」と言う子供の声に、貧困対策のイメージが強い「子ども食堂」の呼称をやめた。

3年目に入って、「ありがとうを言えなかった子がようやく言えるようになりました」と副住職。「疎外されて大人は敵だと思っていたのがここで変わった。将来、自分のために何かしてくれる大人がいたことを思い出してくれればいいのです」と話す。「おやつクラブ」と合わせて最近は福祉関係など様々な場面で「お寺」という言葉をよく耳にし、人々の信頼が高まっていると感じている。

(北村敏泰)

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