PR
購読試読
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
宗教文化講座
PR
中外日報宗教文化講座

お寺葬で寺院連携の輪 儀式補助する人材融通

大阪市港区 真宗大谷派善宗寺 近藤遠住職

善宗寺本堂での「お寺葬」で法話する近藤住職 善宗寺本堂での「お寺葬」で法話する近藤住職

近年、本堂などで葬儀を営む「お寺葬」に取り組む寺院が増えている。葬儀社が運営する施設での葬儀では、僧侶が儀式の主導権を握れないことへの不満や、葬儀の簡素化に伴う省力化で以前に比べれば実施へのハードルが下がっていることなどが背景にある。

ただ、「お寺葬」に取り組む寺院は「1カ寺の努力」という形が多い。これに対して、大阪市港区・真宗大谷派善宗寺の近藤遠住職(41)は昨年から複数の寺院と互助関係を結んだ「お寺葬」を始めた。

きっかけは2年ほど前、高校の同級生の要海信彦さん(41)との会話中に「門徒の寺離れ」で門徒は身内に不幸があると「まず葬儀社に連絡する」風潮が話題になったことだった。

要海さんは飲食店などに割り箸や仕出し弁当の箱などの消耗品を納める会社の3代目。二人の話し合いの結果、「寺の密葬」をうたう「お寺葬」専門の会社(同市中央区)を設立することにした。

同社を介した葬儀プランは祭壇の有無や大小に応じて3種あり、料金は寺への布施や寝台車・霊柩車の手配、行政手続き、枕飾り、遺影など全てを含めて52万円、67万円、77万円と比較的低価格に設定。要海さんは「これ以外に参列者の送迎バスや食事、湯灌などのオプションもあるが、それでも追加料金が10万円を超えることはない」と説明する。

また、寺の施設を利用するため会場の使用料や設備投資がほとんど発生せず、その分だけほかの葬儀社よりも寺が受け取る布施は多いという。

他方、近藤住職は近隣の寺院に声を掛け、「お寺葬」を営む寺院に司会などを手伝う僧侶を派遣する輪を広げた。葬儀に必要な手続きや会場のしつらえは要海さんの会社が担い、儀式を補助する人材は寺院同士で融通する形だ。現在、大谷派を中心に大阪市内の15カ寺と提携している。

取り組みは始まったばかりで実績はまだ少ないが、近藤住職は「『寺の密葬』は参列者20人程度の『家族葬』を想定しているが、喪主が『お寺でやるから』と人を呼んで80人規模になることも。遺族との会話もじっくりできるので、葬儀後の月参りではそれまでほとんど顔を見せなかった家族も集まって話が弾むようになった」と喜ぶ。

さらに「他寺院の葬儀をお手伝いすると、寺によって様々なやり方があることが分かり、とても勉強になる」と語った。

(池田圭)

持ち込まれた人形を並べ法要を営む正木住職

寄進より知恵を募る 復興へ檀信徒の提案実践

5月22日

昨年9月、台風21号で被害を受けた大阪市天王寺区の浄土宗西照寺では、境内や伽藍の修復事業の一環として「人形供養」を行っている。本堂には檀信徒をはじめ全国各地から寄せられた…

昨年6月の尾道での第1回千光寺サミットには各地の千光寺住職らが集結。前列中央が多田前住職

「千光寺の会」立ち上げ 20年かけ全国を訪ね歩く

4月17日

広島県尾道市の真言宗単立千光寺の多田義信前住職(78)は、住職だった1987年から約20年をかけて全国の千光寺を訪ね歩き、昨年6月に「全国千光寺の会」を発足させた。住職ら…

常圓寺祖師堂で行われた第12回ロータス寺市。地域の人たちと交流を深める

都会で共同体づくり 信頼築くプロジェクト

3月20日

NPO「ロータスプロジェクト」は、高層ビルが立ち並ぶ東京・西新宿の日蓮宗常圓寺で年に3回、「ロータス寺市」を開いている。社会問題への意識が高い出店者らがオーガニックの野菜…

PR

続発する交通事故 他者思いやる禅の心を

社説5月22日

道徳の教科化 宗教系私学の独自性

社説5月17日

宗教不信の時代 純粋な経験と洞察の原点

社説5月15日
宗教文化講座
  • 中外日報購読のご案内
  • 時代を生きる 宗教を語る
  • 自費出版のご案内
  • 紙面保存版
  • エンディングへの備え― 新しい仏事 ―
  • 新規購読紹介キャンペーン
  • 中外日報お問い合わせ
中外日報社Twitter 中外日報社Facebook
このエントリーをはてなブックマークに追加