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自分なりにできること 社会と接点、活動広げる

愛知県春日井市 臨済宗妙心寺派林昌寺 野田芳樹副住職

「おてらおやつクラブ」の活動では、お下がりの仕分け作業前にお勤めすることで「物流」が「仏流」になる、と話す野田副住職㊨ 「おてらおやつクラブ」の活動では、お下がりの仕分け作業前にお勤めすることで「物流」が「仏流」になる、と話す野田副住職㊨

4年前から「おてらおやつクラブ」の活動を続けている、臨済宗妙心寺派林昌寺(愛知県春日井市)の野田芳樹副住職(29)は「最初は自坊のお供えの対処策もあって始めましたが、この場でしか出会えない人たちとも出会え、それが面白いと思っています」と話す。「おやつクラブ」の活動は単に貧困家庭に菓子や食品を届ける「物流」ではなく、お供えのお下がりを分かち合う「仏流」だという。

4月下旬、お下がりの仕分け作業にボランティアの大人6人と子ども8人が集まった。初参加もあり、作業前に野田副住職が「最近うれしかったこと、腹が立ったことを、一言ずつ話してください」と声を掛け、子どもも一緒に自己紹介した。打ち解けたところで本堂で般若心経を唱和し、作業に入った。

賞味期限を一つ一つ確認し、大人や中学生以上が箱詰めする横で、園児や小学生は走り回って遊んでいる。作業が終わると記念写真。後日、直接お下がりを家庭に届ける支援団体7カ所へ、箱詰めした段ボール箱を送った。仕分け作業は毎月行っている。

野田副住職が「おやつクラブ」の活動を始めたきっかけは、徳源僧堂(名古屋市東区)での修行中に葬儀や月参りなどで多くの檀信徒と接したことだった。自坊に帰ったら社会と接点が持てる活動をしたいと思い、3年の修行を経て暫暇1カ月後には始めていた。

今は1153カ寺(4月現在)まで増えた「おやつクラブ」の活動だが、野田副住職は数人しかいない事務局メンバー。「支援団体の方から子どもたちの貧困の現状や生の声を聞き、力不足を感じます。貧困も仕事に追われて休めない問題も地続き。時間的にも精神的にも“余白”がない状態の人が多い」

その思いもあって、今は自死者家族らを支援する「いのちに向き合う宗教者の会」の事務局長、グリーフケア団体リヴオンのファシリテーターにも就任。また2017年から受講してきた臨床仏教師の養成講座で、今月から実践研修が始まり、その受講生(関西第1期生は2人のみ)として“狭き門”に挑戦している。

「雲水だった頃は、供養してあげているとか、ご遺族に対して何か良いことを言わなきゃ駄目だとか構えていました。でも困ったときはお互いさま。僕自身が困ったときは誰かから下支えしてもらいたい。菩薩道を根本に『できることを、できる人が、できるだけ』をキーワードにしたいと思います」

(萩原典吉)

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