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方便としての「音楽寺」 人とつながり救い生む

岡山市北区 臨済宗妙心寺派蔭凉寺 篠原真祐住職

本堂に設置されたビンテージのミキサーを操作する篠原住職 本堂に設置されたビンテージのミキサーを操作する篠原住職

岡山の「音楽寺」として知られる臨済宗妙心寺派蔭凉寺。国内外からトップアーティストが来寺し、ジャンルを超えたコンサートが開かれている。自ら音響エンジニアを務める篠原真祐住職(54)は、写真家やラジオパーソナリティーなど様々な顔を持つが、これらの取り組みは「心を豊かにする方便」だと言う。

篠原住職が一般から注目されたのは37歳頃。等身大に引き伸ばす人物写真を手掛け、岡山市内での個展の傍ら商店街で撮影イベントを開き、希望者が列を作った。また、閉校になる小学校の児童220人を撮影し、等身大タペストリーを使ったインスタレーション(空間全体を使う演出)を企画して話題を呼んだ。

蔭凉寺では音楽のほかにも演劇、ワークショップ、講演会、ヨガ教室、料理教室、アート展などが開かれ、年間400件以上の会場使用の問い合わせがある。葬儀や法事はもちろんのこと、坐禅会や写経会も開催、保護司としても多忙な篠原住職だが「今はめちゃくちゃ楽しい。坊さんは“天職”だと思う」。

中学時代から写真を始め、一時は油絵で東京芸術大を目指したが、いずれは自坊の蔭凉寺を継ぐ思いがあって花園大に入学。大本山大徳寺塔頭聚光院に1年間下宿し、「修行僧顔負けの厳しい学生生活」を送った。卒業後は南禅僧堂に掛搭し、高山泰巖老師に参禅。「とても『この人の後を目指そう』と思う気になれないほど、レベルの高い方だった」。それでも10年間在錫し、泰巖老師の遷化により34歳で暫暇。自坊に帰り、様々な取り組みを始めた。

「寺を使っていろんなことをやっていますが、むしろ寺を本来の姿に回帰させたい。人と人とのつながりを大事にする中でしか救いは生まれない。芯さえぶれなければ、全てが安心に向かう方便になります」

ただ篠原住職の場合、一つ一つの方便が徹底している。「脱原発をめざす仏教者ネットワーク岡山」の呼びかけ人の一人として、自坊に太陽光発電設備を整え、旧井戸水を循環させる無音無風の省エネ輻射冷暖房装置を考案して本堂に設営した。この冷暖房装置は南禅僧堂にも導入されている。また災害に備えて普段から雨水を貯めるほか、プロパンガスを常備している。「自分としては修行の根底から出てくるものを持って、真面目に生臭坊主をやっていきたいんですよ」

(萩原典吉)

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