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防災士を宗内で育成 意識向上へ「備災」訴え

兵庫県明石市・天台宗高家寺 井藤圭順住職

2017年の九州北部豪雨災害でボランティアに入った井藤住職(福岡県朝倉市) 2017年の九州北部豪雨災害でボランティアに入った井藤住職(福岡県朝倉市)

天台宗高家寺(兵庫県明石市)の井藤圭順住職(49)は、被災地支援や防災で積極的な役割が期待される防災士として、東日本大震災が起きた2011年から地道な活動に取り組んでいる。

13年に天台仏教青年連盟代表に就任した時には、全国26教区に最低1人は防災士が必要だと考え、日本防災士機構から講師を招いて研修会を開催。宗内の僧侶約50人が参加して防災士資格を取得した。14年に伝教大師最澄の「忘己利他」の教えを根本とする天台宗防災士協議会を設立し、井藤住職が現在に至るまで代表を務める。

今年7月の熊本豪雨では、新型コロナ禍で他県からのボランティア受け入れが認められていないため、九州西教区の嘉瀬慶文所長を中心とする同教区災害対策本部に活動支援金30万円を防災士協として託した。井藤住職は「現地で手が足りていないのに自分たちは動けないもどかしさを感じる」と現地を思いやる。

17年の九州北部豪雨で被害の大きかった福岡県朝倉市を訪れた時は、数日前に立ち入り禁止が解除されたばかりの場所に入り、土砂を取り除く作業に従事した。家の所有者は「助かる、ありがとう」と言ってくれたが、要望をもっと遠慮なく伝えてほしいとも感じたという。井藤住職は「元の生活に少しでも戻れるような活動を続けていきたい」と訴える。

昔からある寺院は、多くが地域の中心に位置している。井藤住職は災害に備える「備災」に力を入れ、高家寺では災害時に地域の人が避難できるよう準備をしている。

昨年には明石市議会議員に初当選した。保育園の園長でもあることから、議会では主に待機児童問題や教育問題に取り組んでいる。「市民のため、明石市の子どものために仕事をしていきたい」と意欲に燃える。

03年から務めてきたカバディ日本代表監督を、18年のアジア大会(ジャカルタ)を機に後進に譲った。一番印象深いのは、10年のアジア大会(広州)で男子が銅メダルに輝いたことだ。表彰式では選手よりも前に立った。国旗・日の丸が掲揚された瞬間、涙が止めどもなくあふれた。涙が乾くまで、選手の方を振り返ることができなかったほどだったという。

井藤住職は「コロナ禍で大変だが、東京五輪を開催して子どもたちに夢を与え、日本や世界を元気にしてほしい。日の丸が表彰台に掲げられるところを見たい」と強調。オリンピアンの活躍に期待を寄せた。

(須藤久貴)

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