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仏道修行へ市民に開く 永代供養ピラミッド型に

神奈川県綾瀬市・日蓮宗大法寺 菊池重忠住職

高さ5.5メートルのぴらみ堂と1.5メートルのペット納骨堂の前に立つ菊池重忠住職 高さ5.5メートルのぴらみ堂と1.5メートルのペット納骨堂の前に立つ菊池重忠住職

古都・鎌倉から北西に約15キロ。交通量の多い県道45号を通っていると、道沿いに突如ピラミッドが現れる。2019年7月に落慶した、日蓮宗大法寺(神奈川県綾瀬市)の永代供養墓「ぴらみ堂」だ。地域の人が日常的に手を合わせられる場所をとの思いから建立。勉強会の開催や節分会を住民参加型にするなど、仏道修行への入り口を増やしている。

ぴらみ堂は高さ5・5メートル。厚さ5センチの白河石を100段積み上げてある。子どものいない檀信徒から永代供養墓の相談があり、「永代というからには何百年、何千年も供養を続けられる形に」と検討を重ね、数千年の時を経るピラミッドに思い至った。内部上端に曼荼羅本尊を掲げ、カードキーで24時間いつでも中に入ることができる。

同寺は1395(応永2)年、日蓮聖人が龍口法難(1271年)後に立ち寄った「びわみ堂」の地に創建された。県道45号は古くからの街道で、通行する多くの人々の安全祈願も込め、地域の祈りのシンボルになればと願う。夜間はライトアップしている。

菊池重忠住職(39)は2016年に法灯継承して以来、寺の敷居を低くする努力を続けてきた。様々な分野の専門家を招いて講演会「パワー・パーソン・コレクション」を毎月開き、檀家だけで行っていた節分会を地域住民に開放し、参拝のたびに押す「徳得スタンプ」カードを作った。

今年1月には木造一塔両尊像が市の文化財に指定された。傷みが激しく堂内にしまわれたままになっていたが調査の結果、1516(永正13)年作と判明。造立年のはっきりする仏像では市内最古だった。コロナ禍が落ち着けば、仏像や歴史に興味のある人たちに公開したいと考えている。

菊池住職は大分県豊後高田市の法華寺に生まれ、立正大を卒業後、12年の宗務院勤務を経て52世住職に就いた。綾瀬市はなじみのない土地だったが、積極的な活動で徐々に地域に溶け込んできた。今後は「仏教を学び仏道修行に励む人を増やしたい」と意欲を見せる。

コロナ禍で中止している講演会は、この機に大幅リニューアルを図る。受け身で面白かったというだけでなく、主体的に参加して人間として成長できるものにと構想を練る。「綾瀬に大法寺はなくてはならない、と地域の人たちから思われる存在に」。過去51代の住職が積み上げてきた歴史の重みを胸に、地域の信仰増進に挑み続けている。

(有吉英治)

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