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難逃れた仏教遺産公開 「開かれたお寺」目指し

東京都港区 浄土宗妙定院

貴重な文化財を目にしようと多くの来場者でにぎわう妙定院展(2017年) 貴重な文化財を目にしようと多くの来場者でにぎわう妙定院展(2017年)

多くの人に戦災を免れた貴重な仏教遺産に親しんでもらう機会にと、東京都港区の浄土宗妙定院は文化の日(11月3日)を中心とする「東京文化財ウィーク」に連動した公開事業として、毎年「妙定院展」を開いている。

同展は、本堂等の伽藍整備が落慶したことを機に2008年から始まった。毎回「極楽と地獄」「極彩色の仏」「画僧月僊と円山応挙」などのテーマを定めて伝来の文化財を公開している。

小林正道住職(73)は「一般の人にもお寺に足を向けてもらうためのご縁づくりの一環。地域や社会に開かれた寺であることが重要な時代であり、それぞれの寺がそれぞれのやり方で世間に向けて発信していかなければ。うちの場合はそれが寺宝の活用だったということ」と語る。

同院が多くの文化財を所蔵している理由は、開山・定月上人(1688~1771)が徳川将軍家および江戸城大奥からの尊崇があつく、仏像・書画などの寄進を受けたことによる。増上寺を含む同院かいわいが甚大な被害を受けた東京大空襲では、寺宝の多くが土蔵に保管されていたため難を逃れた。

しかし本堂・書院・庫裏が焼亡したため、それらの文化財は長らく未整理の状態が続いた。その後少しずつ、作品を収める箱の作製や表装、目録作りなどを進めてきた。その総数は小品を含め二、三百点に及ぶ。

妙定院展の実行委員長を務める小林惇道副住職(38)が、開催の半年ほど前から展示のテーマを考え、研究者らとも協議しながら出展品の企画・調整をしている。リピーターも多いことから「毎回いらっしゃる方にも飽きのこないように展示の仕方やテーマを工夫している」と同副住職は話す。

妙定院展の未来を模索しながら継続に向けて努力を重ねている。過去の来場者へのアンケートで要望の多かった、定月上人が作庭した庭園の周遊なども検討しているところだ。「これからは若い人の来場の敷居を下げるとともに、子どもにアプローチできるような企画も考えていきたい」と展望を語る。

コロナ禍のため昨年は本堂の開放のみ。今年(10月31日、11月1日)も規模を縮小し、本堂で快慶作と伝わる本尊「裳かけ阿弥陀如来像」と思い思いのひとときを来場者に過ごしてもらうとともに、9代将軍徳川家重、10代家治の葬儀に際して作られた白木の「御中陰尊牌」を開帳した。

(佐藤慎太郎)

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