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2024宗教文化講座

焼き芋使い十二天像修復 行動で何かの縁生じる

和歌山県有田川町 西山浄土宗浄教寺 若宮秀朋住職

修復費用調達のため「いもlabo浄教寺」を立ち上げた若宮住職 修復費用調達のため「いもlabo浄教寺」を立ち上げた若宮住職

和歌山県有田川町・西山浄土宗浄教寺の若宮秀朋住職(48)は明恵上人の生誕850年を記念し、同寺が所蔵する「十二天巻物」の修復を進めている。修復費用を調達するために「いもlabo浄教寺」を立ち上げた。誰でも文化財を支援できるユニークな取り組みで、地域住民や若者が足を運ぶ。

文化財修復への支援500円に対し、焼き芋1本を返礼としている。

若宮住職は「何か始めないと時間だけがたってしまう」と焦燥感があったと話す。コロナ禍を機に菓子作りに挑戦し、業務用オーブンを入手してシフォンケーキなどを試行錯誤しながら作る中、檀家の一人が「オーブンで焼いた芋はおいしい」と教えてくれた。業務用オーブンで焼き上げた芋は麦芽糖の蜜が出て、柔らかく甘い。原価的にもよく味も好評。知人からも後押しをもらい、秀佳副住職が調理師免許を取得して万全を期した。

有田川町は世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に近く、仏教が人々の生活に溶け込んだ土地だ。鎌倉時代の華厳僧・明恵上人(1173~1232)は、生まれ育ったこの地で僧侶になった後も最勝寺(廃寺)に足を運び修行していた。

浄教寺は1472(文明4)年、後の檀林・総持寺(和歌山市梶取)を創建した赤松明秀上人が開山。最勝寺が廃寺になり浄教寺が寺宝を引き継いだ。宗旨を超えた寺宝・大日如来坐像や仏涅槃図(共に重要文化財)が伝わる。

修復する十二天巻物12幅(町指定文化財)も最勝寺の宝物で、1501(明応10)年の作。最後の修復から約300年が経過し、軸装の折れや絵の具の剥落も深刻で修復が急がれる。総事業費は約600万円。町の助成もあるが自己資金も必要で、200万円をクラウドファンディング「レディーフォー」で募っている。期間は5月末まで。

今後は寺での写経ワークショップや作務体験を催すほか、ゆくゆくは文化財の展示スペースを設けたい考えだ。

若宮住職は「答えがあるわけではないが、危機を乗り越えてきた歴代上人たちのように寺院のために行動すること。行動すれば、何かの縁が生まれる。動きだせば、頑張っている姿を見て助けてくれる人が現れるはず。勇気を持って一歩を踏み出し、地域の方々と協力して困難を乗り越える時期だ」と話す。

(磯部五月)

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