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伝統崩さずSNSで発信 仏様との縁結びに注力

奈良県明日香村 真言宗豊山派岡寺 川俣海雄副住職

「伝統に縛られ過ぎず、かといって崩さないあんばいで新しいものを取り入れたい」と話す川俣副住職 「伝統に縛られ過ぎず、かといって崩さないあんばいで新しいものを取り入れたい」と話す川俣副住職

SNSを使い、花の名所として知られる西国三十三所第7番・真言宗豊山派岡寺(川俣海淳住職、奈良県明日香村)の四季折々の風景を発信する。「インスタグラム」(インスタ)のフォロワーは1万人を超え、川俣海雄副住職(48)が撮る写真のファンも多い。

広報活動に注力し始めたのは約15年前。当時はまだホームページ(HP)を持たない寺院が多い中、花の見頃や行事を告知し、参拝者に広く知ってもらおうと自坊のHPを立ち上げたのが始まりだ。最初は文章だけで告知していたが、学生時代から写真が趣味だったこともあり、次第に自分で撮った境内の写真を載せるようになった。

本格的にインスタの運用を始めたのは2015年で「岡寺を全く知らない人の目にも留まれば」と考えたのがきっかけだ。もとは厄年を迎えた30代の女性の厄よけ祈願が多かったが、境内の池や手水舎にダリアを浮かべる春の行事「華の池」の写真投稿が話題になると、10~20代の若い層も増えた。近畿以外の地方や首都圏からもSNSを見た人が訪れるようになり、中には写真の感想を直接伝えてくれる参拝者もいる。

「歴史があることは強みだが、それに縛られ過ぎてもいけない。時代に即した布教を積極的に取り入れたい」と語る一方で「知ってさえもらえれば何でもよいわけではない」とSNSの使い方には慎重だ。法要や花の見頃は暦や時節に合わせた告知や今現在の様子を載せ、参拝者が時期を誤って訪れることがないよう注意している。誤解を招く表現を使わないこと、写真を撮る際は参拝者のプライバシーに配慮することも欠かさない。

境内での撮影やペットの同伴など参拝マナーの周知もSNSの重要な役割だ。マナー違反が見受けられた場合でも厳しく苦言を呈するのではなく、困っていることを文面で柔らかく伝える。正しく理解してもらえれば、SNSが寺院を守るツールにもなるという。

「花でも仏像でも、お寺への入り口は千差万別。とにかく来てもらい仏様とご縁を結んでほしい」。近年は同派総本山長谷寺(奈良県桜井市)や真言系単立壷阪寺(同県高取町)など周りの寺院や地域と連携して「点でなく面でアピールし、奈良や飛鳥の良さを知ってもらおう」と観光誘致にも積極的に取り組む。

「岡寺を知らない人に、自分ができる限り情報発信し続けたい。伝統が崩れないあんばいを保ちつつ、その時代に合ったツールを若い世代が使っていく土台をつくれたら」と語った。

(伊瀬若葉)

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