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2024宗教文化講座

“お寺パーク”を志向 石像多数、写経や催しも

東京都杉並区・日蓮宗長善寺 大澤宏明住職

東京の夏の風物詩・高円寺阿波おどりの石像を設置した大澤住職 東京の夏の風物詩・高円寺阿波おどりの石像を設置した大澤住職

「阿波おどり」で有名な東京・高円寺。近年は若手芸人が多く住み、親しみやすいおしゃれな街としても人気がある。芸能が盛んな土地柄で、日蓮宗長善寺の大澤宏明住職(52)は地域の人々が気軽に立ち寄れ癒やしの場となるようにと自坊を開放している。

JR高円寺駅から徒歩10分の閑静な住宅街。塀に明るく柔らかな色合いで四季の花が描かれているのが長善寺だ。朱色の山門を入ると日蓮聖人像のほか、ライオン、7人の小人など様々な石像に出迎えられる。本堂を見上げると、屋根に全長5㍍の龍が2頭載る。

境内に多くの石像を置いたのは寛堂・前住職。「敷居が高くて入りづらい」というお寺のイメージを払拭しようとの思いからだった。継承した大澤住職は、写経会などのほか英会話教室、生け花教室など様々な催しを開き、お寺に足を運んでもらうきっかけづくりをしてきた。近年催している「仏っとけない市場」は、コロナ禍で運営が厳しくなった子ども食堂の支援のために始めた。

地域貢献活動に積極的な大澤住職は「大人も子どもも安心して集え、学び、語る場であるのがお寺本来の姿。魅力的な“お寺パーク”であるためには、地元の方々と協力し合うのが当然」と話す。

境内でひときわ目を引く阿波おどり石像は7月に設置されたばかり。高円寺の阿波おどりは東京三大夏祭りに数えられ、踊り手1万人、見物客100万人が集まる。「阿波おどりはもともと盆踊りで故人を供養するもの。お寺と縁が深く、連長さんの葬儀で踊ってもらったこともある」という。今年の阿波おどりは26、27日に行われ、同寺は連の人々の着替えに堂宇を提供する。

駅前では春に大道芸、冬に演芸まつりが開かれ、芸能関係者も多く住む。同寺では新たに芸能の神・伎芸天像を造立した。国内の伎芸天は奈良・秋篠寺の1体のみが知られ、東日本で諸芸上達を願う人たちが手を合わせられるようにとの願いを込めた。4月に営んだ開眼式には、高円寺で芸人のスタートを切った片岡鶴太郎氏ら地元ゆかりの芸能人たちが参列。阿波おどりも奉納された。

大澤住職は「人口が減少するこれからの時代、お寺が存続するには魅力がなければ。50年、100年後を見据え時代に即した形を加えながら、人が集い癒やしの場となるお寺であり続けたい」と語る。

(有吉英治)

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