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第16回「涙骨賞」受賞論文 奨励賞

キリストを着る

―原始キリスト教の洗礼における衣服・ジェンダー・権力―

大川大地氏

  1. 荒井『新約聖書の女性観』、218頁。
  2. R. N. Longenecker, Galatians, WBC 41 (Dallas: Word Books, 1990), 156.
  3. Betz, Galatians, 188; 山内『ガラテア人』、220頁。
  4. v. Gemünden, “Die urchristliche Taufe,” 229-230; Meeks, “The Image of the Androgyne,” 183-174; P・F・ブラッドショー『初期キリスト教の礼拝――その概念と実践』(荒瀬牧彦)、日本キリスト教団出版局、2006年、21-22頁。
  5. たとえばLongenecker, Galatians, 156は、着衣メタファーの背景を専ら旧約聖書に求めつつも、この表現が原始キリスト教における脱衣状態での洗礼を示唆するとしている(Moo, Galatians, 252が同様)。また、浅野『ガラテヤ書簡』、311頁も、これら全ての意見を相互補完的に採用する。これら全ての背景を包括的に扱った文献として、J. H. Kim, The Significance of Clothing Imagery in the Pauline Corpus (London/NY: T&T Clark, 2004)を参照。
  6. Moo, Galatians, 252.
  7. ブラッドショー『初期キリスト教の礼拝』、21-22頁。Kim, Clothing, 96-101も参照。
  8. ブラッドショー『初期キリスト教の礼拝』、40-41頁参照。
  9. 日本語訳とラテン語原文は、土屋吉正(訳)『聖ヒッポリュトスの使徒伝承――B. ボッドの批判版による初訳』オリエンス宗教研究所、1999年、44-51頁から。
  10. ブラッドショー『初期キリスト教の礼拝』、28頁からの引用。
  11. L. Guy, “‘Naked’ Baptism in the Early Church: The Rhetoric and the Reality,” (The Journal of Religious History 27, 2003, 133-142), 136.
  12. ギリシャ語原文と英訳は、J. W. Barrier, The Acts of Paul and Thecla: A Critical Introduction and Commentary, WUNT 270 (Tübingen: Mohr Siebeck, 2009), 157-168を参照。この文書の日本語訳は、青野太潮(訳)「パウロ行伝(パウロとテクラの行伝)」(荒井献〔編〕『新約聖書外典』講談社文芸文庫、1997年、234-255頁)を参照。
  13. Barrier, The Acts of Paul and Thecla, 163を参照。
  14. Guy, “‘Naked’ Baptism,” 138がこの点を詳細に議論している。
  15. 加えて、新約外典『トマス行伝』121章に記された洗礼直前の場面の描写を参照。「彼はミュグドニアの乳母に命じて彼女の衣服を脱がせ、モスリンで包ませた」。
  16. K. Upson-Saia, Early Christian Dress: Gender, Virtue, Authority (NY/London: Routledge, 2011). なお、足立広明「初期ビザンツの男装女性聖人――揺れるジェンダー規範」(服藤早苗・新實五穂〔編〕『歴史の中の異性装』〔アジア遊学210〕、勉誠出版、2017年、187-209頁)、196-200頁に本書の内容が簡単に紹介されている。
  17. Upson-Saia, Early Christian Dress, 15-32.
  18. Upson-Saia, Early Christian Dress, 3.
  19. たとえば、筆者は「ワンランク上の男へ」との類の文言が表紙に書かれた男性向けファッション雑誌を幾度も目にしたことがある。ここで言われる「ランク」には男性の社会ステイタスという意味合いが当然含まれている。
  20. Upson-Saia, Early Christian Dress, 23.
  21. 国原吉之助(訳)『サテュリコン――古代ローマの風刺小説』岩波書店、1991年、94-95頁。
  22. 国原吉之助(訳)『ローマ諷刺詩集』岩波書店、2012年、176-177頁。
  23. Upson-Saia, Early Christian Dress, 26.
  24. 古代ローマの公衆浴場についての概説は、G. G. Fagan, Bathing in Public in the Roman World (Ann Arbor: The University of Michigan, 2002)を参照。
  25. 先に述べたように、『ディダスカリア』も、場合によっては『使徒伝承』も、洗礼に際して女性の裸を男性が見ないで済むように配慮を求めている。つまり、「男と女」が別々に洗礼を受けた可能性は排除し得ない。しかしながら、『使徒伝承』が、男女がそろっている時に「受洗者はまず衣服を脱ぐ」と言うことに注意。
  26. 加えて、『ローマ皇帝群像Historia Augusta』に記されたハドリアヌス帝の浴場での逸話は有名である。すなわち、ハドリアヌス帝は浴場の壁に背中をこすりつけている顔見知りの退役兵を見つけ、何をしているのか尋ねたところ、垢を落としてくれる奴隷を有していないので自分で垢を落としていると彼は答えた。ハドリアヌス帝は彼に奴隷を数名与えたという(「ハドリアヌス帝の生涯」『ローマ皇帝群像』17)。
  27. Upson-Saia, Early Christian Dress, 36.
  28. 上村静『宗教の倒錯――ユダヤ教・イエス・キリスト教』岩波書店、2008年、252頁。
  29. v. Gemünden, “Die urchristliche Taufe,” 230.
  30. Ibid.
  31. Ibid.
  32. v. Gemünden, “Die emotionale Frau,” 138-141も参照。
  33. v. Gemünden, “Die urchristliche Taufe,” 233. 原文のイタリックによる強調は省略した。また、Meeksの次の発言も参照。「これによって〔=「洗礼定式」によって〕、こうしたグループは〔=原始キリスト教は〕自らを、より大きな社会の通常の『世界』から区別したのである」(Meeks, “The Image of the Androgyne,” 182)。
  34. 絹川「『洗礼告白』」、400頁。
  35. 後藤吉彦「ファッションと『フレフレわたし!』の美学――生-権力と抵抗について」(新教出版社『福音と世界』2019年2月号、30-35頁)、32頁。従って、一見すると個人の選択に見える現代社会のファッションが、実際は社会規範に従属するものであることが認識される必要がある。小野原教子『闘う衣服』(記号学的実践27)、水声社、2011年、18頁も参照。
  36. 「コスプレ」とは「コスチューム・プレイ」という和製英語の省略形。定義について、C. McGunnigle, “Rule 63: Genderswapping in Female Superhero Cosplay” in M. Goodrum et al. [eds.], Gender and the Superhero Narrative (Jackson: University Press of Mississippi, 2018, 144-173), 144を参照。「コスプレは、フィクションのキャラクターの特徴的なフレーズや行動を模倣しながら、そのキャラクターになりきることのできるコスチュームをファンが身にまとうことだと定義することができる」。
  37. 後藤「ファッション」、34頁。
  38. 小野原『闘う衣服』、314-315頁。
  39. McGunnigle, “Rule 63,” 156. 傍点は引用者。
  40. 小野原『闘う衣服』、272頁。
  41. 浅野『ガラテヤ書簡』、304頁。浅野が例として挙げるのは、ハルカリナッソスのディオニュシオス『ローマ古代誌』11.5.2。
  42. 浅野『ガラテヤ書簡』、311頁。また、Öhler, “Neues Testament,” 50も参照。
  43. 後藤「ファッション」、35頁。
  44. 浅野『ガラテヤ書簡』、315頁参照。
  45. v. Gemünden, “Die urchristliche Taufe,” 230.

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