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宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
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宗教文化講座 翠雲堂
第17回「涙骨賞」受賞論文 本賞

近代フランスにおける仏教受容の一様相

― 神智学、アレクサンドラ・ダヴィッド=ネール、ロブサン・ランパ

上野庸平氏

  1. “Adresse au Dalai Lama,” La Révolution surréaliste, 15 avril 1925, 17.
  2. 石濱裕美子『世界を魅了するチベット』三和書籍、2010年、236頁。
  3. 仏教に改宗した者や仏教者を自認している者、寺院で行われるイベントや講演に時折通うだけの者など、雑多な信仰形態を含む。
  4. Dennis Gira, “ L'«Inculturation» du bouddhisme en France,” Études, no. 4156 (décembre 2011): 647-48.
  5. Frédéric Lenoir, Le bouddhisme en France (Paris: Fayard, 1999), 259.
  6. 西洋において「学術研究に基づいて明確に仏教を同定すること」と「仏教に対する人々の集合的記憶の形成」がなされることを指す。フレデリック・ルノワール『仏教と西洋の出会い』今枝由郎・富樫瓔子訳、トランスビュー、2010年、9頁。
  7. ルノワール、前掲書、9頁及び章立て。
  8. Lionel Obadia, Le bouddhisme en Occident(Paris: L'Harmattan, 1999), 117.
  9. 1914~1982。実業家出身の曹洞宗の僧侶。1967年にフランス語も一切しゃべれぬまま単身渡仏し、禅の布教に従事した。
  10. 伊藤維朗「ヨーロッパ開教の現況について―弟子丸老師のご報告をもとに」『大乗禅』56巻9号、1979年、6-14頁。
  11. Bruno Etienne et Raphaël Liogier, Etre bouddhiste en France aujourd’hui ( Paris: Hachette Littérature, 2004), 70.
  12. Mathieu Ricard:1946~。フランスを代表するチベット仏教の僧侶。
  13. Olivier Reigen Wang-Genh:1955~。弟子丸泰仙の弟子の一人でAssociation Zen Internationale(国際禅協会。弟子丸によって設立された曹洞宗系の団体)代表を務める。
  14. UBFは1986年に設立された超宗派の仏教団体で、フランスで活動する仏教諸宗派をまとめる組織。UBFウェブサイト(https://www.bouddhisme-france.org)、2020年9月4日最終閲覧。
  15. 毎週日曜の8時半から15分の枠で1996年から放送されている。France2ウェブサイト(https://www.france.tv/france-2/sagesses-bouddhistes/)、2020年9月4日最終閲覧。
  16. フランスにおいて仏教は諸宗派を包括するUBFを1986年に結成したことで、カトリック、ユダヤ教、プロテスタントに次いでフランス政府と折衝する一元的な代表組織を持つに至ったことから「フランス4番目の宗教」と呼ばれることもある。
  17. 年号は全て原著の出版年。邦訳書がある場合は邦題を、ない場合は原題と訳を記した。
  18. Obadia, op.cit., 112.
  19. ルノワール、191頁。
  20. Cécile Campergue, “Le bouddhisme tibétain en France,” Histoire, monde et cultures religieuses, no. 25 (janvier 2013) : 140.
  21. Lenoir, op.cit., 212, 260.
  22. 例えばThomas A. Tweed, The American Encounter with Buddhism, 1844-1912 (Chapel Hill: University of North Carolina Press, 2000); Stephen Prothero, The White Buddhist: The Asian Odyssey of Henry Steel Olcott (Bloomington: Indiana University Press,1996); 佐藤哲朗『大アジア思想活劇』サンガ、2008; 吉永進一「オルコット去りし後――世紀の変わり目における神智学と“新仏教徒”」『近代と仏教』41巻、2012年; 末木文美士ほか編『仏陀の変貌』法蔵館、2014年; 中西直樹・吉永進一『仏教国際ネットワークの源流:海外宣教会(1888年~1893年)の光と影』三人社、2015年; 中西直樹・川口淳『欧米之仏教:大谷派改革運動と神智学』三人社、2019年など。また、科学研究費補助金(基盤研究(B))「神智学運動とその汎アジア的文化接触の比較文学的研究」(研究代表者、安藤礼二)(2014~2017年)の研究成果(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-26284054/)に詳しい。
  23. Wouter J.Hanegraaff, New Age Religion and Western Culture, Esotericism in the Miror of Secular Thought (New York: State University of New York Press, 1998), 518.
  24. 彼女の業績を記念して1963年にはレジオンドヌール勲章が授けられた。フランス公文書館データベース(http://www2.culture.gouv.fr/public/mistral/leonore_fr?ACTION=CHERCHER&FIELD_1=NOM&VALUE_1=NEEL)、2020年12月3日最終閲覧。
  25. J.N.ロベール『心の「寺」を観る フランス人学者が語る仏教の魅力』佼成出版、1995年、65-66頁。また、例えばフランスの中国学者マルセル・グラネはダヴィッド=ネールの三作目Initiations lamaïquesを書評で「ほとんど起承転結の区切りが出てこないし、観察したことが時制や場所がめちゃくちゃに書かれているなどと言うのも無駄だ」と評している。Marcel Granet, critique de Initiations Lamaïques, par Alexandra David-Néel, La Quinzaine critique des livres & des revues 2, no.16 (juin 1930): 313.)
  26. Alexandra David-Néel, Mystique et Magiciens du Tibet (Paris: Plon, 1929), v-vi.
  27. Obadia, op.cit., 113.
  28. アレクサンドラ・ダヴィッド=ネール『チベット魔法の書』林陽訳、徳間書店、1997年、145頁。
  29. 同上、239頁。
  30. 同上、第四章、第六章。
  31. Helene Duccini, “La Gloire Médiatique d'Alexandra David-Néel,” Le Temps des médias, no.8 (janvier 2007), 138.
  32. Institut général psychologique. 1907年に設立された心理学の研究機関。
  33. Duccini, p.132.
  34. 戦間期にフランスで活躍した国際ジャーナリスト。
  35. Ibid., p.133.
  36. Claire Charles-Géniaux, “l’Exploratrice,” Les Dimanche de la femme, 30 mars 1930, 4.
  37. Duccini, p.140.
  38. ルノワール、前掲書、205頁。
  39. Karl-Stéphan Bouthillette, “Relire T. Lobsang Rampa: Analyse d’un mythe moderne,” (mémoire de maîtrise, Faculté des études supérieures de l’Université Laval, 2011) , 11, 15.
  40. Donald S. Lopez Jr., Prisoners of Shangri-la: Tibetan Buddhism and the West (Chicago: The University of Chicago Press, 1998), 99-103.
  41. ルノワール、前掲書、209-214頁; Obadia, op.cit., 107.
  42. Lopez, op.cit., 86,110; Bouthillette, op.cit., 129.
  43. Agehananda Bharati, “Fictitious Tibet: The Origin and Persistence of Rampaism,” Tibet Society Bulletin vol.7 (1974)(ウェブサイト (http://serendipity.li/baba/rampa.html)、2020年11月7日最終閲覧); Lopez, op.cit., 95-97.
  44. ルノワール、前掲書、214頁。
  45. Bouthillette, op.cit., 14.
  46. ルノワール、前掲書、206頁。
  47. Claude Elsen, “QUE LIT-ON EN 1958?,” Carrefour, 20 août 1958, 11.
  48. “Le faux Lama Hoskins publie une nouvelle autobiographie truquée,” Paris-presse, L'Intransigeant, 3 mai 1959, 4.
  49. ルノワール、前掲書、211頁。
  50. アゲハナンダ・ブハラティによれば、ランパの信奉者となった者はランパに批判的なメディアの書評など読んでおらず、事実を知らなかったという。Bharati, op.cit. (http://serendipity.li/baba/rampa.html)、2020年11月7日最終閲覧。
  51. Lopez, op.cit., 112. また、例えば、フランスを代表する日本仏教学者ジャン=ノエル・ロベールが仏教に関心を持ったきっかけも『第三の眼』であり、彼は1960年代には同著者の他の書籍を買い漁って貪るように読んだという。ロベール、前掲書、60-63頁。
  52. Fabrice Blee, “Pour un dialogue entre l’Orient et l’Occident, Mort et réincarnatfon chez Lobsang Rampa et Sogyal Rimpoche,” dans Bertrand Ouellet et Richard Bergeron (dir.), Croyances et sociétés, Communications présentées au dixième colloque international sur les nouveaux mouvements religieux (Montréal : Fides, 1998), 435.
  53. Lopez, op.cit., 112-133.
  54. Marcel Brion, “L'autobiographie d'un lama tibétain,” Le Monde, 14 octobre 1957.(Le Mondeウェブサイト(https://www.lemonde.fr/archives/article/1957/10/14/l-autobiographie-d-un-lama-tibetain_2341295_1819218.html?_ga=2.256391051.1698591865.1600830140-377551820.1599188069)、2020年11月7日最終閲覧).
  55. 例えばロペスは、ランパもダヴィッド=ネールもともにチベットのmystifier(神秘化させた人)であると論じている。Donald S. Lopez Jr., “The Image of Tibet of the Great Mystifiers,” in Imagining Tibet :Perceptions, Projections, and Fantasies eds., Thierry Dodin and Heinz Rather (Boston: Wisdom Publications, 2001), 184.
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