PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
新規購読紹介キャンペーン
PR
2024宗教文化講座

善人会

〈コラム〉風鐸2024年3月27日 09時20分

知識も良識もある人たちが集う仲の良いグループがあった。ある時、この和気藹々の集まりに名前を付けようという話になり、一人が「善人会」はどうかと提案した。悪事をなすような人はおらず、世間で善き人として知られる人物ばかりだから、誰が見ても善人ばかりの集まりには違いない◆ことさら異を唱える理由はなく、「その名前は困る」と反対するいわれもない。ただ、自ら進んで「善人」の表札を掲げることに賛同するのは、どこか後ろめたいと言わないまでも、くすぐったさ、居心地の悪さをそれぞれが感じていた◆善なるものは神のみだと言ったのはイエスである。マタイ伝第6章に「あなたは施しをする場合、右の手のしていることを左の手に知らせるな。それは、あなたのする施しが隠れているためである」とあるのは、自らの行為を善行と分からせるように行うことは偽善に通じることを戒めた言葉だろう◆善悪の評価は自分で下すものではない。「私たちは善人の集まりだ」とわざわざ自負を表明するのは嫌みでもある。半面、堂々と「善人」を掲げることには、ある滑稽さ、おかしみを伴うニュアンスもある◆果たして提案者はそこまで熟考した上であえてその名を持ち出したのかは疑わしいが、「私は悪人」と告げることと「私は善人」と名乗ることには、自己についての自覚と認識に根源的な違いがある。(形山俊彦)

聞法の悲劇

5月8日

真宗でみられる法話の類型に「仏法を聞かねばならない話」がある。仏法聴聞の意義を語るような内容で、聞法を中心とした真宗門徒のあるべき日暮しをこんこんと解説する派生形もあれば…

合理的配慮

5月1日

改正障害者差別解消法が施行され、障害者の求めに応じ「合理的配慮」をすることが、4月から民間事業者にも義務づけられた。何をどこまですればいいのか、企業によっては研修会を開い…

はやるかカレー

4月24日

新しい企画や事業を進めようとしてもなかなかうまくいくものではない。門外漢であれば特にそうで、経済と縁の遠い寺院が始める新事業となればなおさらだ◆先頃、京都府伊根町を平日に…

『虚構新聞』20周年 機知による風刺の力(5月1日付)

社説5月8日

共助への行動 地域社会と手を携える寺院(4月26日付)

社説5月1日

長期化するガザ侵攻 宗教と平和が問われている(4月24日付)

社説4月26日
このエントリーをはてなブックマークに追加