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歴史と地域のなかの神楽 神楽研究の最前線…八木透・斎藤英喜・星優也編

2024年4月15日 10時54分
歴史と地域のなかの神楽 神楽研究の最前線

民俗学、芸能史、修験道史、中世文学、人類学など様々な専門家が神楽に関心を寄せている中、本書は研究の「さらなる深化」を目指して編纂された。神楽の論集でありながら吉田神道の神典解釈、元寇と放生会の興隆、出雲国の神職支配体制、幽世をつかさどる神としての大国主と教派神道、鎮魂帰神法と折口信夫論など、テーマは多岐にわたる。

鈴木正崇氏は、山伏神楽が盛んな岩手県で2004年に104年ぶりに「大乗會」を復活させた事例を紹介。大乗會は別当職の継承や本尊開帳などに合わせて大掛かりに行われた。修験道廃止令以後も独自に「法印」という伝承者の資格や「得度」と呼ばれる伝授儀式を定めて継承してきた。

平成初期には上演の機会が減っていたが市町村合併を機に設置された博物館を公演の拠点に活用。文化庁の予算を得て調査・考証が行われ、04年に北上市煤孫で大乗會が復活した。この事業は民俗学者が関与した。

宮城県の法印神楽や奥三河の花祭を参考にした部分もあり「復元にはかなりの無理もあった」と指摘するが、町おこしとしては効果があり、新史料の発見にもつながったと評価する。文化財行政の影響、研究者の立場、芸能に込められた思想の現代的継承など数多くの論点を暗に提示している。

定価3850円、法藏館(電話075・343・5656)刊。

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