「膨大な軍事力でガザを無差別攻撃するイスラエル軍と、素手でがれきをどかし犠牲者を助け出そうとするガザ市民。この不釣り合いと不条理に怒りと心の痛みが募り、その日が広島原爆忌…
効率や決まり切った尺度によらずに物事を極め、またよく見るということについて、京都の能楽師・有松遼一氏の著書『舞台のかすみが晴れるころ』が示唆深い。表現する・演じるというこ…
墓じまい、檀家離れなどうそ寒い言葉で代表される現代日本の宗教事情は世界共通の傾向を背景としている。「無宗教」の人々の増加がそれだ。 アメリカの世論調査・研究組織ピュー・リ…
「故郷が消えていく」――。東京電力福島第1原発の事故に見舞われ、被災者の長期避難で疲弊し尽くした福島県浜通り地区の各市町村で、「復興」を旗印にした開発の波によって以前の建…
2010年代からコスパ、さらに20年代からタイパの言葉がよく使われるようになった。コスパはコスト・パフォーマンス(費用対効果)を略したものである。なるべくコストを少なくし…
世界の大国が国際法に反して、人道に背くようなことを行って世界の大多数の人々から批判を浴びる状態が続いている。ロシアによるウクライナ侵攻はなかなか収束へと向かいそうにない。…
日本仏教の特質が形成される鎌倉期の祖師たちの中でも、法然、親鸞、道元、日蓮の存在は極めて大きい。12世紀半ばから13世紀末にかけてのほぼ1世紀半の間に、4祖師は時を連ねて…
鎖国で自給自足だった江戸時代中期から幕末まで、日本の推定総人口は3千万人前後で推移した。これを日本の国土が養える人口の限界値とする指摘は以前からあるが、考えてみれば怖い話…