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核廃絶を願う

〈コラム〉風鐸2025年6月11日 11時50分

満月に照らされた古城。20年以上前、インド北西部のジャイサルメールで泊まったモーテルの屋上には乾いた風が流れていた。デリーからタクシーで砂漠を抜け、たどり着いた街は黄色い砂岩の建物でつくられ、ゴールデンシティーと呼ばれていた◆屋上で遠くの古城を眺めていると突然、軍用ヘリが数台けたたましい音を立て北へ消えていった。翌朝、地元の人に聞くと、囚人がパキスタン側に脱走したらしかった◆インドとパキスタンの紛争は建国にまでさかのぼり、5月も軍事衝突があった。両国は1947年、英国から独立する際、ヒンズー教とイスラム教の国に分裂した。両国の境界に位置したカシミールの藩主はヒンズー教徒で、独立を考えていたが、パキスタンから義勇軍を送られるとインドに救援を求め、第1次印パ戦争が勃発。90年代後半までに両国は核保有を宣言した◆5月の軍事衝突では様々な情報が錯綜した。米国トランプ大統領が介入し停戦した/パキスタンが使用した中国製の戦闘機やミサイルがインド軍を圧倒した/自国に都合の良い情報だけが両国民に伝わり、結果として停戦につながった◆両国が核保有国だということを忘れてはならない。インドは「平和利用」を掲げ核保有したが、一触即発の国同士が保持する危うさは平和とは程遠い。終戦80年を迎え、両国の和平と核廃絶を強く願う。(赤坂史人)

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