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第22回「涙骨賞」を募集
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第22回「涙骨賞」を募集

いのちの言葉

〈コラム〉風鐸2025年7月2日 10時08分

今から60年前、墨染の衣一つで横浜港からユーラシア大陸を横断して単身フランスへ渡り、坐禅一筋の布教手段でヨーロッパ全土に一大禅ブームを巻き起こした僧がいる。曹洞宗の初代ヨーロッパ国際布教総監となる弟子丸泰仙氏である。弟子丸氏の没後半世紀近くを経て、弟子の博道氏から一冊の本が送られてきた◆『こころの文学――古今東西仏教的詩人の肖像』と題する私家版の冊子を開くと、心に響く珠玉の言葉、生命の滴と言うべき文字が散りばめられている◆在家禅僧・詩人を名乗る著者が影響を受けたという表現者や僧侶、ミュージシャンの9人が残した言葉に時代や国境を超えた「精神の系譜」を読み取り、そこから「いのちが通うほんとうの言葉に救われることがある」との確信を得ている◆9人とは道元、一休、良寛、宮沢賢治、高橋新吉、坂村真民、アメリカの自然詩人ゲーリー・スナイダー、カナダのシンガー・ソングライターで詩人のレナード・コーエン、そしてジョン・レノン。追録として第20回日本詩歌句随筆評論協会賞・奨励賞受賞作の「長渕剛小論」を収める◆著者はスナイダーの「宇宙は広い茫漠とした呼吸する肉声だ」という一文を引き、こうした全宇宙的なヴィジョン=声が自分の身体・言葉・心となって賢治らとつながっており、それは深淵で広大無辺な宇宙の自我でもあると書いている。(形山俊彦)

熊出没注意

11月12日

「熊。おれはてまえを憎くて殺したのでねえんだぞ。おれも商売ならてめえも射たなけぁならねえ」。童話「なめとこ山の熊」で宮沢賢治は、熊撃ち名人と熊との生と死をめぐる因果を描き…

「暫定協定」

11月5日

カトリックの上海教区で15日、新しい補佐司教の叙階式が行われた。バチカンと中国政府の間では司教任命の「暫定協定」が2018年に締結されており、教皇庁報道室はその枠組みで呉…

老婆の一喝

10月28日

赤穂藩主浅野家の筆頭家老・大石内蔵助は、主君の汚名を晴らすため吉良邸討入の決意を秘めて京都山科へ隠棲した。油断させるため放蕩三昧を演じ、夜な夜な東山を越えて五条坂から祇園…

「共生」の理想は? ネットで高じる排外主義(11月12日付)

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各地で出没するクマ 「殺生」に供養の心を(11月7日付)

社説11月12日

排外主義への警戒 日常レベルの交流が重要(11月5日付)

社説11月7日
「墨跡付き仏像カレンダー」の製造販売は2025年版をもって終了いたしました。
長らくご愛顧を賜りありがとうございました。(2025.10.1)
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