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子の居場所づくりに力 寺子屋や農業体験企画

神奈川県三浦市 浄土宗福泉寺

学校の宿題に真剣に取り組む子どもら 学校の宿題に真剣に取り組む子どもら

眼前に広がる相模湾と三浦大根が名産の畑作地帯に囲まれたのどかな場所に浄土宗福泉寺(神奈川県三浦市、松原尚樹住職)はある。毎週寺子屋を開いており、松原大悟副住職(34)は活動を通して、子どもの居場所づくりや地域社会とのつながりなど、寺院の新たな活用の在り方を模索している。

松原副住職は一般企業に6年ほど勤めた後、2021年に同寺に戻ってきた。祖父母から、お寺には習字やそろばん教室などで子どもがたくさんいるのが日常だったと教わってきたが、実際には地域全体で子どもの数が減っており、その上コロナ禍で気軽に集えるような居場所がなくなっていた。若い世代の寺離れも危惧される中、お寺が改めて子どもにとって家庭や学校とも異なるサードプレイスになれれば、との思いから寺子屋を始めることにした。

早速その年の十夜法要に参加していた稚児に声を掛け、11月から寺子屋活動を開始。参加無料で毎週月曜の午後3時から3時間、松原副住職と母親、近隣に住む学生スタッフの3人で運営している。同寺は小学校から子どもの足で30分ほど。学校の宿題や用意した算数ドリルなどに取り組んでもらい、終わると境内で鬼ごっこやかくれんぼ、スポーツなどで伸び伸びと遊んでいく。

3年半が経過し、当初は5人だった参加者も小学1年生から中学3年生まで平均20人ほどに。「高学年の子が低学年に勉強を教えたり、やんちゃだった子がお兄さんぶる姿に成長を感じてうれしくなる。一方でキャパシティーの問題からこれ以上の人数を受け入れることが難しいため、新規のお子さんをお断りしているのが課題」と話す。

また自然は豊かだが文化や芸術に触れる機会が少ない土地柄のため、お泊まり会やこども縁日、親子ヨガ、紙芝居ワークショップなどの文化イベントも不定期で開いてきた。この春から地域交流として農家の檀信徒の指導のもと農業体験も始めており、ジャガイモを収穫したばかりだ。

寺子屋の子どもらには寺の行事にも参加してもらっている。活動への認知が檀家以外にも広がっており、松原副住職自身が地域社会に溶け込むきっかけにもなった。「今すぐ目に見える成果は少ないかもしれないが、できるだけ継続していきたい。もしかすると寺子屋の同窓会などもできているのでは、などと20年後、30年後を想像するのも楽しみ」とほほ笑んだ。

(佐藤慎太郎)

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