PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
新規購読紹介キャンペーン
PR
第21回涙骨賞募集 2024宗教文化講座

中国道教像研究…齋藤龍一著

2024年4月30日 09時49分
中国道教像研究

「儒仏道」と呼ばれる中国三教のうち、インド、中国、朝鮮半島を経由して日本に渡来した仏教と共に、孔子を始祖とする儒教は道徳・倫理の道あるいは国家統治の思想として我が国に積極的に受容され、その影響は経世済民の思想や帝王学として深く浸透している。一方、不老長寿や神仙思想を希求する道教については一般になじみは薄いが、思想の根本をなす老子の「道」や宇宙観は、仏教との相関関係が指摘されている。

本書は道教像が出現した中国南北朝時代から、道教が国家的な庇護のもとで隆盛した唐時代に至る各時代の道教像の様式と造像の背景を、多くの図版を示しながら美術史研究の立場から考察した論文である。

「仏像をはじめとする仏教美術については広範かつ詳細な研究の積み重ねがあるのに対して、道教像についてはかなり状況が異なっている」と著者は言う。その理由は、道教像の現存数が圧倒的に少ないこと。また多くが20世紀初頭に中国国外に出たため、所在地や伝来に関する情報が失われているからだという。

道教像には中央様式のような存在が見当たらない。このことから著者は、道教像の特質を「中心なき地方性により発展・展開していった」と位置付けている。

定価1万1千円、法藏館(電話075・343・5656)刊。

差別する宗教 インクルージョンの視座からの告発 鈴木文治著

差別する宗教 インクルージョンの視座からの告発 鈴木文治著

7月16日

人間の救済や幸福を追求するはずの宗教が差別や排除を生み出している実態を厳しく告発する。著者は障害児教育を専門とする教師として養護学校などに長年勤め、牧師としても障害や国籍…

大乗仏教と小乗蔑視 声聞と声聞乗とはどう見られてきたか 大竹晋著

大乗仏教と小乗蔑視 声聞と声聞乗とはどう見られてきたか 大竹晋著

7月12日

本書の論点は「大乗仏教における小乗蔑視の展開を明らかにすること」にある。それによって著者は、インドに存在した声聞蔑視・声聞乗蔑視が、中国に至って偽経中に声聞批判・声聞乗批…

東洋学術研究 第63巻第1号 東洋哲学研究所編

東洋学術研究 第63巻第1号 東洋哲学研究所編

7月12日

東洋哲学研究所の創立者である池田大作SGI会長が昨年死去した。巻頭に桐ヶ谷章・前所長や、親交の深かった中国、ロシアの識者による追悼文を掲載している。 特集「つながらない時…

漂流ポスト寺で継承 故人への思い受け止め(7月24日付)

社説7月26日

孤立出産女性への支え まず事情を聴くことから(7月19日付)

社説7月24日

SNSがもたらす錯覚 信頼する情報の見分け方(7月17日付)

社説7月19日
このエントリーをはてなブックマークに追加