PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
新規購読紹介キャンペーン
PR
2024宗教文化講座

重文指定に携わる主任文化財調査官 藤田励夫さん (59)

ほっとインタビュー2023年7月24日 11時08分
重文指定に携わる主任文化財調査官 藤田励夫さん ふじた・れいおさん=1964年、堺市生まれ。90年に同志社大大学院文学研究科文化史学専攻修士課程を修了し、同年、滋賀県文化財保護課に奉職。2001年に国立博物館九州国立博物館(仮称)設立準備室主任研究員となり、05年から九州国立博物館学芸部博物館科学課保存修復室長。13年に文化庁へ移り、現在、文化財第一課の主任文化財調査官(書跡・典籍、古文書部門)。共著に『琉球船と首里・那覇を描いた絵画史料研究』(19年、思文閣出版)など。

文化庁の京都移転に伴い、5月から新庁舎での業務が始まった。書跡や古文書を重要文化財に指定する業務を担い「修理は京都や奈良で行うことが多く、アクセスが良くなった」と話す。滋賀県、九州国立博物館と活動の場を移しながら、一貫して文化財の保全・活用に取り組んできた。

須藤久貴

文化庁が3月末に京都へ移転し、5月から本格的な業務を開始しました。

藤田 私は5月頭に引っ越しを済ませて、中旬から京都の庁舎で仕事を始めました。単身赴任です。修理される書跡・典籍、古文書の修理過程を調査しながら、終わったものについて国宝や重要文化財に指定する業務に携わっています。指定は年に約10件ほどです。

修理する施設が京都と奈良にあるので、東京にいた時よりもアクセスが良くなり、所有者さんとも、何かあった時に直接相談を受けることができるようになりました。

私の場合、年の半分以上は全国に出張しますが、関西が多いです。ただし、ほかの部門(絵画、工芸など)は必ずしも関西中心というわけではないと思います。

滋賀県文化財保護課、九州国立博物館、文化庁と、職場を移られました。滋賀県ではどのような取り組みをされたのですか。

藤田 文化財はきちんと整理していかなければ朽ちてしまいます。未指定のもので虫に食われているものがたくさんありますが、きちんと整理すれば、文化財として今後も守っていくことができます。

臨済宗永源寺派大本山永源寺(滋賀県東近江市)の「永源寺文書」(8747通)は4年かけて報告書にまとめました。未整理の状態でたくさん残っていた古文書を一枚一枚広げて、大学の先生に来ていただき調査しました。1通ずつ名前を付け、大きさなどの情報を記して目録を作り、最終的には重要文化財に指定されました。

儒学者で対馬藩に仕え、外交官として活躍した雨森芳洲(1668~1755)の関係資料123点も3年かけて報告書にまとめ、重文指定を受けました。長浜市高月町雨森の出身です。韓国の盧泰愚・大統領(当時)が1990年に来日した際、宮中晩さん会で雨森の名を挙げ「『誠意と信義の交際』を信条とした」とスピーチし、江戸時代の日韓友好の歴史や雨森が注目されました。…

つづきは2023年7月12日号をご覧ください

「WEターン」を提唱する哲学者 出口康夫さん

「WEターン」を提唱する哲学者 出口康夫さん

3月22日

「できること」を基軸にした西洋哲学の人間観に対する新たな立場として「できなさ」に焦点を当てた「WEターン」を提唱する。私単独の行為はあり得ず、全ては「我々(WE)」の行為…

仏教や日本の祭礼を描き続ける水墨画家 傅益瑶さん

仏教や日本の祭礼を描き続ける水墨画家 傅益瑶さん

2月21日

中国と日本、両国の文化や歴史、芸術への造詣を深めてきた。その傍らには常に父の言葉や教えがあり、多くの師との出会いを経て、自らの水墨画の技法を確立。東京都立川市にアトリエを…

子ども食堂を支援する社会活動家 湯浅誠さん

子ども食堂を支援する社会活動家 湯浅誠さん

1月25日

全国こども食堂支援センター・むすびえを2018年に設立し、子ども食堂の普及に努める。子どもが主な対象の無料もしくは低額の食堂だが、様々な人が集まる地域コミュニティーの土壌…

人生の学び 大事なのは体験で得た知恵(4月12日付)

社説4月17日

震災犠牲者名の慰霊碑 一人一人の命見つめる(4月10日付)

社説4月12日

ケア活動の意義 宗教者の貢献を見直す(4月5日付)

社説4月10日
このエントリーをはてなブックマークに追加