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歌でウクライナ避難民を支援する歌手 加藤登紀子さん(79)

ほっとインタビュー2023年3月23日 09時42分
歌でウクライナ避難民を支援する歌手 加藤登紀子さん かとう・ときこさん=1943年、中国東北部(旧満州)ハルビン市生まれ。東京大在学中の65年、第2回アマチュアシャンソンコンクールで優勝し歌手デビュー。日本レコード大賞新人賞や歌唱賞を受賞し、女優や声優としても活躍する。その一方、国連環境計画(UNEP)親善大使として環境保全や被災地支援などにも注力している。

命の尊さや反戦への思いを歌ったチャリティーアルバム「果てなき大地の上に」でウクライナ避難民を支援する。3月から修行される西本願寺の親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要の愛唱歌「みんな花になれ」を手掛けるなど、多彩な歌で人々をつなぎメッセージを送り続ける。

渡部梨里

歌で支援をしようと思われたきっかけは。

加藤 私が生まれたハルビンでロシア人と共に暮らしたり、故郷のないロシア人に居場所をと、父がロシアレストランをオープンしたりと、昔からロシアや周辺国の人々は身近な存在でした。私自身もロシア周辺国で公演をしたり、40年近く歌い続けてきた「百万本のバラ」はもともとラトビアで生まれソ連で大ヒットした曲だったりと、とても深い縁を感じています。

だからこそ、2022年の2月24日、ロシアがウクライナに侵攻したニュースに、激しい衝撃と悲しみが胸いっぱいに広がりました。先の見えない避難生活を送る人々に、お金はもちろんですが何とか気持ちを伝えたい。そんな思いで、アルバム「果てなき大地の上に」を自主制作してリリースし、売り上げは全額、日本チェルノブイリ連帯基金(JCF)を通じて避難されている方々の支援に使われるようにしました。

表題曲「果てなき大地の上に」では反戦への思いが歌われています。

加藤 戦争を始める時は「戦争がどうしても必要なんだ」と言うけれど、終わってみたらしない方が良かったに決まっている。私自身も第2次大戦中に生まれ、なぜあの戦争が必要だったのか誰も答えてくれていません。そんな戦争を幾度も繰り返し、真っただ中にいる人々は難民となり右往左往しています。

私が2歳の時、母は3人の子どもを抱えてハルビンから日本へ引き揚げました。母は当時のことを「子どもは天下泰平。何も知らず笑顔で走り回っていた。あなたがいたことが私たちの希望だった」と話してくれました。その引き揚げの経験と私の戦争への考えが、歌詞になっています。…

つづきは2023年3月8日号をご覧ください

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