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罪を未然に

〈コラム〉風鐸2024年6月26日 13時54分

学生時代、盗まれた自転車が見つかったと連絡が入り警察署に行った時、お巡りさんから鍵を二重にかけたりして盗難が起きないよう協力してくださいと言われた◆そして「警官は犯人を捕まえるのも仕事だけど、もっと大切なのは人が罪を犯さないようにすることなんです」と付け加えられた。田舎の駐在さんといった感じの朴訥とした人だっただけに、その言葉が強く記憶に残っている◆先日、僧侶による横領が明らかになった。長く一人で会計を担当し、チェック体制も整っていなかったという。当人の心に隙が生じていただろうことは疑問の余地がないが、緩みを抑える仕組みができていなかったのは残念だ◆僧侶の間では何事であれ性善説が前提になっていることが多い。しかし僧侶といえども人間。条件さえそろえば罪を犯してしまう。法華経には「十界互具」が説かれ、人の心に仏から鬼まで様々な世界があるとされる。犯罪は決して人ごとではない◆起こった犯罪への対応は、警察庁が発表する検挙率などではっきりと分かる。一方、犯罪を未然に防ぐ取り組みについては、どの程度の効果があったのか確認の取りようがない。しかし冒頭のお巡りさんのような人が地味な努力をしてくれているからこそ、私たちは罪に手を染めずに済んでいるはずだ。罪をつくらない環境をつくることの重要性を改めて思わせられる。(有吉英治)

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