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フィリピン・先住民族との連帯(2/2ページ)

部落解放同盟栃木県連合会執行委員長 和田献一氏

2019年8月9日

20日からは三つの村の生協活動の総会に参加した。朝8時、LAPFA地区の総会。台風で壊滅的な被害を受け、現在地に移住してきた新しい村である。女性たちが協同し助け合って運営する「生協活動」を開始した。会員が米の共同購入のための基金を出資して、部落解放同盟が同額を支援する方式。20人ほどが参加。支援2年目の米の共同購入の売り上げは46万8442円、純利益2万2815円である。また、生協活動の拠点になる日常雑貨を販売するサリサリストア(店舗)建設5年計画(総工費30万円)を決めた。建物の土台部分は自己資金で着手、自己資金には米共同購入の利益と会員からの出資、同額を部落解放同盟が財政支援する。全額支援する開発援助型でないのは、自立した社会運動を目指しているから。

保育所へも支援

午前10時からは、サプアン・アキキ地区の総会。教会の庭に50人が集まった。米の共同購入は順調で、新しく低利の小口融資を始めた。5千ペソの融資は、利子2%、半年で返済する。銀行や高利貸からではなく、生協の融資で農産物の種を買い、栽培し、収穫して返済するので、手元に利益が残る。米の共同購入の売り上げ179万5196円、純利益7万6180円。小口融資は114人に5千ペソを融資し、貸出総額148万2千円、利子収入5万9280円と報告された。融資額を1万ペソに増額する事業の財源は、資本金を取り崩して52万円、部落解放同盟から7万8千円の投資で確保した。

翌日の早朝4時に民泊しているナルセブの山の上にある韓国のナザレン教団の教会のイースター礼拝に出席した。午後はナルセブ生協の第11回総会。この生協は先行事例で、運営が軌道に乗っている。サリサリストアの売り上げは246万2699円、純利益15万7287円。今年度の店舗整備事業は周辺の土止めと擁壁整備である。貸し売り2万6千円を1カ月以内に解消することを条件に、事業費の半額6万円は生協資本金を取り崩し、部落解放同盟が同額を支援する。運営は順調で発足当時のように貸し売りで赤字を出すこともなくなった。生協活動が利潤を生み、余剰を自前の店舗建設につなげていることを評価する。

建設19年目のナルセブ保育所への支援は保育環境の整備である。特に水源が枯渇して、水の確保が年々難しくなっているので、水源確保を再来年の整備事業とする決定をした。

死体折り重なる

山越えの「山下道路」は「第一山岳陣地」のあったカヤパに通じている。カヤパ町役場の町長を表敬訪問して、山岳陣地跡に立ち寄る。「山下部隊は敗走し、向かいの山の頂上付近にあるボアカ沼に水を求めて登り、沼のほとりには日本兵の死体が折り重なっていた」という。慰霊の場所にもなっている。侵略した日本軍は食料を現地調達するために、フィリピン人を多数殺害した。戦争犯罪の事実を認め、謝罪をすることなしに戦争は終結しない。歓迎会では「祖父から聞いた日本語の軍歌」を歌う者がいたし、現在、軍備を増強している日本はまた攻めてくるのかと質問された。戦後日本人であることが分かれば殺され、日系人として名乗れるようになるのに半世紀かかった。日本軍に侵略されたアジアの側からは、日本の憲法9条改憲運動や軍備増強は脅威をもって受け止められていることを知るべきだ。

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