三木清『親鸞』…岩田文昭編
本2025年12月19日 09時25分
戦前戦中に哲学者として活躍した三木清(1897~1945)の未完の絶筆を断片も含めて編集、刊行した。三木は治安維持法違反容疑で拘留され獄中死し、今年で没後80年を迎える。親鸞に関する遺稿は、200字詰め原稿用紙284枚が残されていた。拘留直前の期間に執筆されたとみられる。
章構成の構想はメモ書きがあり、原稿は1、2、3、4、9章が残されている。第3章「三願転入」では、親鸞『教行信証』化巻の「三願転入の文」が「疑いもなく親鸞の宗教的生の歴程を記したものである」とし、三願転入は歴史的事実だが、客観的な年代的順序とは次元を異にするとみる。(全文は2025年12月12日号をご覧ください。中外日報購読申し込み)
定価1320円、法藏館(電話075・343・0458)刊。





