PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
新規購読紹介キャンペーン

信仰と生活文化こそ糧 パレスチナの訴え(12月17日付)

2025年12月19日 09時25分

イスラエルによる侵攻で犠牲者が増え続けるガザの人々の日常の生活ぶりを知ってもらおうと、講演会「パレスチナ文化の日」が大阪のモスクで開かれた。数々のドキュメンタリー映画でも描かれているように、「停戦」後も続く圧倒的軍事力による「民族浄化」とも言える攻撃に対して、彼の地の人々の信仰に基づく文化こそが生きる支え、根強い抵抗の糧であることが実感される。

祖父ら親戚が戦乱のパレスチナから逃れ、自身は現在オーストラリアで心理学を研究するアミナ・カーンさんが、がれきの山となり多数の子供らが爆撃や飢餓で亡くなるガザの現況、その中でもイスラエルに破壊されたムスリムの聖地アル・アクサー・モスクを心の拠り所として住民が懸命に日々を生きる様子を話した。

その象徴として伝統的な幾何学模様の刺繍「タトリーズ」が、ワークショップも交えて紹介された。何百年も前から母から娘へと伝え続けられた生活に根差した手芸で、ベツレヘムなら月、他には花とか糸杉とか、地方によってそれぞれ特有の模様パターンがある。

手作りしたヒジャブなどの服の刺繍を見るとその女性の出身地が分かる。大戦後のイスラエル建国以来、住む地を追われた多くの家族が難民となって各地に散ったが、女性たちは自分の刺繍によって奪われた故郷のアイデンティティーを守り続けた。それが軍事力によっても奪えない誇りなのだ。

映画で紹介されるパレスチナ人の生きざまも同様だ。イスラエル兵が住民を銃殺して二度と住めぬよう家を徹底的に破壊し、クルアーンに脱糞するのは、人々の暮らしと文化に向けた憎悪が下劣な非人間的行為として表れたものだ。

これに対して、孤児となった少女の「イスラエルが嫌がることをするの。祈ること、我慢強いこと、深い信仰で抵抗すること」という血の叫びの訴えが胸に突き刺さる。肥沃な農地をイスラエルに強奪されて荒れ地に暮らす老女たちは、失った故郷への讃歌、昔ながらの恋の歌を口ずさみ、「ここで生き、ここで死ぬ」と声を上げる。

日本文化の研究者でもあるアミナさんは、タトリーズが日々の暮らしから時間をかけて実用的に生まれた点で日本の刺し子と似ていると言う。日本文化に興味を持ったきっかけの一つが海外でも人気の漫画『ONE PIECE』。登場人物たちが様々な困難や試練にくじけず、手を携えて立ち向かう姿がガザの住民にも大きな励みだと言い、「今、大好きな日本の皆さんが少しでも心を向けてくださることが力になります」と訴える。

トランプ氏の「平和」 狭量な国家利益追求に危惧(1月30日付)2月4日

トランプ米大統領が「ノーベル平和賞」の受賞を強く望んでいる。ベネズエラへの奇襲攻撃でマドゥロ大統領を拘束して独裁政権を倒したことを誇り、昨年ノーベル平和賞を受賞した同国の…

分岐点の非核平和主義 共存の理念を忘れるな(1月28日付)1月30日

日本人のノーベル賞受賞1、2番目の湯川秀樹、朝永振一郎両博士(共に物理学)らの著作『平和時代を創造するために』の巻頭に「核兵器の脅威から人類を守る目標は、他のどの目標より…

縮小の中の成熟化 高齢宗教者の出番(1月23日付)1月28日

現在、日本における65歳以上の高齢者は約3600万人、人口の約3割に当たる。厚生労働省の推計によれば、2070年で高齢化率はピークを迎え、約4割の水準になるが、この時には…

本願寺派財政改革案 総局、修正方針固める 「宗派活動助成費」交付 懸念に配慮28年度まで経過措置

ニュース2月4日
壇上に並ぶ次期会長・副会長。右から持田会長、副会長の武田圓寵・天台真盛宗管長、沢田教英・西山浄土宗管長、松村隆誉・真言律宗管長、小澤憲珠・東京都仏教連合会会長、山下俊茂・福岡県仏教連合会事務局長、東伏見具子・全日本仏教婦人連盟会長

認め合い共に栄えよう 持田次期会長が挨拶 全日仏新年会

ニュース2月4日

ダライ・ラマ14世 グラミー賞受賞 「法王の平和の思い伝われば」

ニュース2月4日
「墨跡付き仏像カレンダー」の製造販売は2025年版をもって終了いたしました。
長らくご愛顧を賜りありがとうございました。(2025.10.1)
中外日報社Twitter 中外日報社Facebook
このエントリーをはてなブックマークに追加