PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
新規購読紹介キャンペーン

涅槃金

〈コラム〉風鐸2025年12月24日 09時02分

僧侶が旅に出る際に、途中で病気や不慮の死に見舞われて他人に迷惑をかけることを予想して、あらかじめ袈裟文庫や頭陀袋の中に入れておく若干の金銭を「涅槃金」と呼ぶ◆修行僧は修行に必要な最小限のものしか携帯することを許されない。もちろん必要以上の金銭を持つこともできないが、涅槃金だけは別とされている。万が一、行脚修行の途上で死亡したら、所持している涅槃金を使って自分の身柄を葬ってもらう。金額は数千円ほどのわずかな額のようだが、いつ死んでもいい覚悟で修行に打ち込むという意味も含まれているだろう◆今は亡き横浜・善光寺(曹洞宗)の黒田武志和尚から涅槃金の意味を初めて聞いた。黒田和尚は永平寺を下山して逆方向の列車に飛び乗ってしまい、その足で日本各地を托鉢行脚した時、空腹に耐えかねて涅槃金に手を付け、食いつないだ若き日の逸話を語ってくれた。自らの命をつなぐためのギリギリの選択である◆涅槃金という言葉には僧として生きる覚悟を物語る響きがある。禅僧が「本来無一物」の境地に生きる心構えを確認するための作法として受け継がれてきた行持ではないだろうか◆この世に裸で生まれ、空手にしてあの世に還るのが人間の本然たる姿であるのなら、涅槃金は社会的存在としての人間の実相を日々の行いの上に自覚し体現するものと言えるかもしれない。

ファンダム経済

2月4日

「ファンダム経済」という言葉をよく見聞きするようになった。商品やサービスを購入する受け身の消費にとどまらず、ファンが能動的に企画や拡散に関わり、共感やストーリー、体験を重…

人から人へ

1月28日

新型コロナウイルスの感染者が国内で初めて確認されてから、15日で6年になった。当時は行事、各種イベントが次々と中止され、人の動きは大きく制限された。今ではコロナ禍前に近い…

成人の日

1月21日

国民の祝日に関する法律は、1月第2月曜日の「成人の日」を「おとなになつたことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」日と定義する。この日の新聞は、社説で新成…

意思疎通で重要なこと 言葉の奥の意味(2月4日付)

社説2月6日

トランプ氏の「平和」 狭量な国家利益追求に危惧(1月30日付)

社説2月4日

分岐点の非核平和主義 共存の理念を忘れるな(1月28日付)

社説1月30日
「墨跡付き仏像カレンダー」の製造販売は2025年版をもって終了いたしました。
長らくご愛顧を賜りありがとうございました。(2025.10.1)
中外日報社Twitter 中外日報社Facebook
このエントリーをはてなブックマークに追加