『遺教経』解説 釈尊に学ぶ覚醒の道…丸山劫外著
本2026年10月21日 09時39分
本書は、釈尊が入滅に当たって「遺言」として弟子たちに説いた教えとされる『遺教経』(鳩摩羅什訳)の読み下し文と現代語訳、そして解説からなる。『曹洞禅グラフ』での全12回にわたる連載を加筆修正した上でまとめたもので、著者は「仏天からいただいた自らの命に感謝し、人生のいかなることがあろうとも、人生に振り回されない。そのためには、お釈迦さまのこのご遺言をしっかり学ばれることも素晴らしい燈りです」と呼び掛ける。
『遺教経』には、釈尊の教えの根本が説かれていると強調。生きる道しるべとして戒を守ることの重要性や、八つの徳目「八大人覚」、少欲・知足・遠離・精進・不妄念・定(禅定)・智慧・不戯論――を中心に、これらを一つ一つ丁寧に実践して生きていくことが仏道修行者だけでなく、一人一人の「覚りの生き方」につながるということを、日々のあれこれに振り回されがちな現代社会の読者に改めて提示している。
著者自身のこれまでの人生の歩みなども交え、分かりやすい言葉で解説が加えられており、仏教の入門書としても最適な一冊。
定価1870円、佼成出版社、電話03(5385)2323

