現代語訳 法華文句(下)…菅野博史訳注
『法華経』の注釈書として古来広く読み継がれてきた『法華文句』の初の現代日本語訳。東哲叢書「仏典現代語訳シリーズ」で『法華玄義』に続き完成した。
『法華文句』は、天台大師智顗(538~597)による『法華経』講説を、弟子の章安大師灌頂(561~632)がまとめたもので全10巻に及ぶ。『法華玄義』『摩訶止観』と合わせて天台三大部と総称され、重視されてきた。
1931年の『昭和新纂国訳大蔵経・宗典部十一』、36年の『国訳一切経・和漢撰述部・経疏部二』、2007~11年の『レグルス文庫・法華文句Ⅰ~Ⅳ』で訓読を読むことができたが、現代語訳はなかったという。
上巻に巻第一から五(序品から譬喩品)、下巻に巻第六から十(譬喩品から普賢菩薩勧発品)を収める。詳細な注が付され、巻末には訳注者による解説も収録している。両巻とも約800㌻の大冊だ。
訳注者の菅野博史・創価大大学院教授は1952年、福島市生まれの73歳。東京大で博士号を取得し、長年にわたり中国天台教学を研究してきた。すでに『現代語訳 法華玄義(上・下)』を発刊し、さらに『摩訶止観』に取り組み、天台三大部の個人現代語訳を完成させようとしている。
定価9900円、東洋哲学研究所(電話042・691・6591)刊。


