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ジェンダーと宗教 時代の傾向の把握を(3月22日付)

2024年3月27日 12時31分

ジェンダー問題に関する日本社会の意識は低い。たびたび参照される世界経済フォーラム発表のジェンダーギャップ指数で明らかである。2023年、日本は146カ国中125位で06年の発表開始以来、最低の順位となった。

政界を見ると、それも当然と受け止められようが、宗教界におけるジェンダー問題への関心も高まっているとはなかなか言い難い。

1月に『ジェンダー事典』(丸善出版)が出版された。第15章は「宗教と信仰」で、そこには「女人禁制・穢れ」「聖職者の性暴力」という項目もある。その他の章にも宗教に直接・間接に関わるテーマが数多く含まれている。特に第3章の「セクシュアリティ/LGBTQ」には、宗教家や信者に直接関わるテーマが数多くある。

この事典の刊行は教育・研究分野でのジェンダー問題への意識の高まりを反映している。教育界では小学校の女性教員の割合が6割を超えるが、中学校でも4割強、高校や大学は約3割になっている。セクハラなどにも、厳しい対処をする傾向が強まっている。

宗教界、ことに日本に伝統的に根付いた宗教ほど、ジェンダー問題への意識はむしろ低いように見える。問題が起こったとき、それを表沙汰にしないようにする力が強く働くのは、日本社会の全般的傾向である。しかし、この情報時代には、隠蔽しようとすればするほど、事柄が大きく扱われる。

1999年に起こった有名な「東芝クレーマー事件」は、企業にインターネットの威力を知らしめた。東芝にビデオデッキの不具合を電話したユーザーを、クレーマー扱いしたやりとりがインターネット上に公開され、東芝側が謝罪することになった。

SNS時代には、四半世紀前とは比較にならないほど広範かつ短時間に各種の問題が拡散される。例えば性暴力を巡る問題が宗教界で起こると、その情報を直ちに拡散しようとする無数の人がいる。正面から問題に向かい合っている人よりも、野次馬的な人の方が圧倒的に多い。このような時代に、従来の感覚でジェンダー問題に目を背ける姿勢は、強い社会的批判にさらされるのが火を見るより明らかである。どのようなことに日頃から注意すべきか、『ジェンダー事典』の項目に目を通すだけでも大いに参考になる。

SNS時代に悪乗りする人たちは、ほぼネット情報だけに頼る。しかしきちんと時代の傾向を把握してジェンダー問題を考えていこうとするなら、時間をかけ丁寧に編集された事典類を参照することが欠かせない。

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