PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
新規購読紹介キャンペーン
PR
第21回涙骨賞募集 2024宗教文化講座

あそか病院勤務縁に得度 「仏」の視点で医療従事

大阪府守口市 浄土真宗本願寺派善照寺 新堀慈心住職

あそかビハーラ病院で患者に声を掛ける新堀氏 あそかビハーラ病院で患者に声を掛ける新堀氏

浄土真宗本願寺派が開設した独立型緩和ケア病棟・あそかビハーラ病院(京都府城陽市)で看護課長を務める。同病院での勤務を縁に本願寺派で2018年に得度した。「自分の価値観の何と危ういことか。そうではなく、仏様の視点を考えることが医療者としての背骨の確かさになっている」との思いを深めている。

大阪府の一般家庭の出身。物心がついた頃から「亡くなっていく人の傍にいるのが自分のミッション」という思いがあり、准看護師の資格を取得できる高校に迷わず進学した。

しかし、「看護師資格の取得を目指して入学した短大で習ったのは『医療は治すもの』ということ。でも、人は必ず死ぬ。『看取っていく医療』が私の役割だと思った」と挫折して中退。30歳の時に看護学校に再入学し、緩和ケア病棟勤務の要件である看護師の資格を取得した。

その後、複数の緩和ケア病棟勤務を経て11年に先輩看護師の誘いであそかビハーラ病院に移った。「カトリックのシスターがホスピスをつくった歴史が好きで、『看護師と宗教』が一本につながった」と振り返る。

すると自然と仏教や真宗を学びたいと思うようになり、本願寺派の中央仏教学院の通信教育を受講。「どうせなら3年課程でしっかり勉強したいと、コースの内容をよく確認しないまま教師資格取得の専修課程に入学してしまった」と笑う。

真宗では「私」ではなく「仏」の視点に主語を転換することで気付きを促す。例えば病棟での夜の見回りの、ほんの合間に患者が亡くなっていることがある。「それに気付くことができなかった罪悪感を抱えてしまうが、それは医療者や私にとっての『良い死』という考えがあるから。そして勝手に『かわいそうな死』にしてしまう。しかし、仏様から見ればそこに善悪はない」

起きたことと、その善悪は別問題。主語の転換がもたらす気付きを通して「死は医療者がプロデュースするものではなく、生きていくことを一緒にクリエイトしていくもの」と考えている。

昨年7月、縁あって後継者不在の大阪府守口市・善照寺の住職に就任した。門徒十数軒の小寺院。年中行事は報恩講と永代経法要だけだったが、彼岸会・盆法要・花まつりも営むなど行事を増やした。そこに知人らも誘って少しずつだが、人が集まりつつある。「まだ“お寺ごっこ”」と苦笑するが、仏縁の不思議を改めて感じている。

(池田圭)

防災グッズについて説明する岩間代表

寺院物資を施設に提供 防災啓発イベント企画

6月21日

浄土真宗本願寺派岐阜教区の坊守・寺族女性ら有志によるIBE(アイビー)会は2020年、当時岐阜教区寺族女性連盟の委員長を務めていた光顔寺坊守の岩間尚子氏を中心に結成された…

「法話も祈りも“心から”」でありたいと話す池尾新理事長

H1法話大会の新理事長 企画の認知向上へ奔走

6月7日

2年に1回、観客の前で法話を披露し「もう一度会いたいお坊さん」を選ぶ「H1法話グランプリ」実行委員会の新理事長に就任した。2025年12月頃に開催予定の次回大会に向けて準…

パンニャ・メッタ学園の生徒を前に法話するサンガ住職

印の仏教復興に注力 協会設立し、弱者を支援

5月31日

インド唯一の天台宗寺院として知られる禅定林(マハーラーシュトラ州バンダラ県)は、サンガ住職が9歳で来日して比叡山での15年間の修行の後に帰国し「インド仏教の復興」を志して…

SNSがもたらす錯覚 信頼する情報の見分け方(7月17日付)

社説7月19日

震災の記憶伝承 期待される若い語り部(7月12日付)

社説7月17日

問題意識共有を 医療従事者らの宗教的関心(7月10日付)

社説7月12日
このエントリーをはてなブックマークに追加