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第22回「涙骨賞」を募集
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第22回「涙骨賞」を募集

参拝者との関係づくり励む 社会活動支える中核に

東京都八王子市・日蓮宗本立寺 及川一晋住職

「お寺と地域は切り離せない」と話す及川住職 「お寺と地域は切り離せない」と話す及川住職

東京都八王子市の日蓮宗本立寺は、社会活動を支える地域のハブとなっている。人々の相談事に応じるうち、おのずと活動範囲が広がり、中心軸としての機能が構築されてきた。その根底には「お寺と地域は切り離せない」との考えがあり、檀家に限らない広い関係づくりがあった。

JR八王子駅から徒歩10分ほどの住宅地に本立寺は立つ。及川一晋住職は飛び地境内を子どもが自由に遊べるプレーパークにしたり、中古住宅をリフォームして町のコモンスペースを設けたり、また里山保全活動、大学生への奨学金支給など幅広い活動を手掛ける。

住職のもとには、檀家はもちろん地域住民からも様々な困り事が寄せられる。学童保育所が足りないと聞けば、寺の空いている部屋を放課後に開放。コロナ下ではワクチン接種予約に悩む高齢者のサポートを買って出た。更新時期を迎えた大量の災害備蓄食品・飲料の受け入れも行い、必要な人への橋渡しもした。

「まず困っている人と結び付くこと。そのために重要なのが名簿作り。例えば近年よく話題になる孤独死では、名簿を充実させると一人暮らしの人が簡単に抽出でき、思ったほど多くないと分かれば、できることはしてみようとなる」

同寺のLINEアカウントには約千人の友だち登録がある。寺の行事や催しに来た人、限定御朱印をもらいに来た人らに登録を呼び掛けている。年4回発行の寺報も、檀家でない人を含めて約千人に発送している。

「お寺に関心のある人とない人の中間『グレーゾーン』の人たちを増やすことが大事。たまたま来た人に、その後もお寺に関わってもらえるよう努力していかねば」

過去帳のデータ化にも取り組んでいる。同寺には改宗以来約450年の過去帳が現存する。膨大な記録を入力し、その情報を現代の檀家たちと関連付けて、先祖とのつながりを感じてもらおうとの構想だ。

お手伝いクラブという試みもあり、登録した人に、郵便物の発送や行事での食事の用意などを協力してもらっている。「檀家や地域の人にはいろんな仕事をしている人がいて、それぞれに得意なことがある。お寺は僧侶だけでなく、皆さんで支える存在でありたい」と願っている。

(有吉英治)

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