【文化財探訪】写実的で風格備える像 大國魂神社・木造狛犬(東京都府中市)
2025年7月29日 09時10分

武蔵国総社として東京都府中市に鎮座している大國魂神社には、その作風から鎌倉時代初期の仏師・運慶の作とも比定される二狗一対の木造の狛犬が伝来している。
本殿と拝殿の間にかつて存在した中門の両袖に相対するように安置され、長らく神社を守護してきた。今にも吠えかからんと口を大きく開く向かって右側の阿形像と、口を固く結んで眼光鋭く構える左側の吽形像。いずれも、大きく装飾的に作り出された頭部とたてがみ、均整の取れた体躯、写実的な筋肉の表現などの造形が特徴的であり、見る者全てを圧倒するような風格を備えている。(詳細は2025年7月25日号をご覧ください。中外日報購読申し込み)